ピアジェ(Piaget)は、1874年にジョルジュ・エドゥアール・ピアジェ(Georges-Édouard Piaget)によってスイスのジュラ地方、ラ・コート・オ・フェで創業された高級時計ブランドです。創業当初は、高精度な時計ムーブメントの製造を専門としており、多くの時計メーカーにムーブメントを供給していました。
1943年、ピアジェは自社ブランドとしての腕時計製造を本格化し、独自のデザインと技術を活かした高級時計を展開。その後、1957年に世界最薄の手巻きムーブメント「Calibre 9P」を発表し、1960年には厚さ2.3mmの超薄型自動巻きムーブメント「Calibre 12P」を開発。これにより、ピアジェは「超薄型時計の名門」としての地位を確立しました。
1970年代には、ジュエリーウォッチの分野にも進出し、エレガントで芸術的なデザインの時計を次々と発表。特に、オニキスやラピスラズリ、マラカイトなどの貴石を文字盤に用いた華やかなモデルが人気を博しました。1979年には、スポーティかつエレガントな「ピアジェ・ポロ(Piaget Polo)」を発表し、新たなアイコンモデルとなりました。
21世紀に入り、ピアジェは時計製造技術のさらなる進化を追求し、2010年には世界最薄の自動巻きトゥールビヨンを搭載した「エクストリームリー・シン」モデルを発表。2018年には、厚さわずか2mmの「アルティプラノ・アルティメート・コンセプト(Altiplano Ultimate Concept)」を開発し、超薄型時計の分野でのリーダーシップを強固なものにしました。
現在、ピアジェは「アルティプラノ」「ポロ」「ライムライト」などのコレクションを展開し、卓越した技術とジュエリーのような美しいデザインを融合させた高級時計を提供し続けています。
ピアジェの特徴
ピアジェは極薄ムーブメントへの追求をしています。1957年に発表された手巻き9Pや、1960年の自動巻き12Pなど、画期的な薄型ムーブメントを次々と開発し、時計製造の歴史に名を刻みました。この薄型化の技術は、ピアジェの時計に独特の優雅さと快適な装着感をもたらしています。
大胆で独創的なデザイン もピアジェの大きな魅力です。左右非対称なケースが特徴の「ライムライトガラ」や、クッション型やオーバル型などの自由な曲線を用いたデザインなど、伝統的な時計の枠にとらわれない、アーティスティックな表現が特徴です。
特に1960年代から70年代にかけては、アヴァンギャルドなデザインの時計を数多く発表し、時代をリードしました。