

ロレックス GMTマスターIIの買取相場|人気カラーも紹介

ロレックスの中でも屈指の人気を誇る「GMTマスターII」。特にバットマンやペプシといったカラーベゼルモデルは、世界的に需要が高く、中古市場でも高値で取引されています。GMTマスターIIは、タイムゾーンを跨ぐ現代人のライフスタイルにマッチした実用性と、ロレックスらしいラグジュアリーなデザイン性を併せ持つ名作です。この記事では、主要リファレンスごとの買取相場や人気カラーの価格動向、そして高額査定を狙うためのポイントを専門的に解説します。
GMTマスターIIとは

GMTマスターIIは、ロレックスが1950年代に航空パイロット向けに開発した高機能ツールウォッチ。その誕生から進化を続ける傑作モデルの魅力と特徴を、詳しく解説します。
パイロットウォッチとして誕生したGMTマスターII
GMTマスターIIは、1955年にパン・アメリカン航空の公式時計として誕生したGMTマスターの後継モデルです。
最大の特徴は、2つの異なるタイムゾーンを同時に表示できるGMT針を備えていること。これにより、国際線のパイロットや海外ビジネスパーソンにとって理想的な機能を持つ時計として高く評価されました。
さらに、独自の「オイスターケース」による堅牢性、防水性能、耐磁性も高く、長時間のフライトや過酷な環境下でも高い信頼性を発揮します。
加えて、ベゼルのカラーリングが豊富で、実用性に加えファッション性も高いことから、現在ではロレックスの中でも特に人気の高いコレクションとなっています。
現行モデルと旧型モデルの違い
GMTマスターIIは世代ごとに大きく仕様が異なります。旧型(Ref.16710・116710系)はアルミ製ベゼルを採用しており、クラシックな雰囲気と軽量さが特徴。
一方、現行モデル(Ref.126710系以降)では、耐傷性に優れたセラクロムベゼルが採用され、発色の鮮やかさと耐久性が格段に向上しています。また、ムーブメントもCal.3186からCal.3285へと進化し、パワーリザーブは48時間から70時間へと延長。より精度と安定性が高まっています。
旧型はヴィンテージ人気が強く、現行モデルは最新技術による実用性で高評価。買取市場ではどちらの世代も高値で取引されており、それぞれ異なる価値を持つのがGMTマスターIIの魅力です。
GMTマスターIIの最新買取相場

2025年現在、ロレックスGMTマスターIIの買取相場は全体的に高水準を維持しています。現行モデルの「Ref.126710BLRO(ペプシ)」は、定価約180万円に対して買取価格は220万〜260万円前後で推移。対して「Ref.126710BLNR(バットマン)」も非常に人気が高く、買取相場は210万〜250万円前後となっています。また、エバーローズゴールドを採用した「Ref.126715CHNR(ルートビア)」は、素材価値の高さとデザイン性の評価から480万〜550万円前後と、ステンレスモデルを大きく上回る価格帯にあります。旧型モデルのRef.116710系も根強い人気があり、状態や付属品の有無によっては200万円近くでの取引も。どの世代のGMTマスターIIも流通量が限られており、ロレックスの中でも特に相場が安定しやすい資産性の高いモデルといえるでしょう。
人気カラーベゼル別に見る価値の違い
GMTマスターIIは、カラーごとに印象や人気層が異なり、それがそのまま相場に反映されます。ここでは、代表的な3つのカラーベゼル「バットマン」「ペプシ」「ルートビア」の特徴と価格動向を詳しく解説します。
バットマン
青×黒のツートンベゼルを持つ「バットマン」は、GMTマスターIIの中でも最も人気の高い現行モデルの一つです。
ビジネスでもカジュアルでも使える汎用性が高く、安定した需要を維持しています。2025年現在の買取相場は210万〜250万円前後と高水準で推移しており、コンディションの良い個体や保証書付きはさらに上乗せされる傾向。ブレスレットがジュビリーブレス仕様のモデルは特に人気が高く、スポーティさとエレガンスを両立するデザインが高く評価されています。
耐久性に優れたセラクロムベゼルと自社製Cal.3285ムーブメントを搭載し、実用性・資産性ともにバランスの取れた一本です。
ペプシ
赤と青のベゼルが象徴的な「ペプシ」は、GMTマスターIIを語る上で欠かせない存在。ヴィンテージのRef.16710から現行のRef.126710BLROまで、世代を超えて支持されています。
特に現行ペプシは、セラクロム製の赤青ベゼルを初めて採用したモデルで、耐久性と発色の美しさが特徴。買取相場は220万〜260万円前後と安定しており、年式や保証書の有無によっては270万円を超えることもあります。
ジュビリーブレス仕様は特に人気が集中し、デザイン性・希少性の両面から資産価値が高いモデルです。近年の円安や海外需要の高まりも相場上昇を後押ししています。
ルートビア
黒とブラウンのツートンベゼルが特徴的な「ルートビア」は、近年急速に評価を高めているモデルです。
エバーローズゴールド素材とセラクロムベゼルの組み合わせにより、落ち着いた高級感を演出。ビジネスシーンにもマッチするエレガンスが魅力です。
2025年現在の買取相場は480万〜550万円前後で推移しており、ステンレスモデルと比べても非常に高い水準にあります。生産本数が限られているため希少性が高く、海外コレクターからの需要も強い傾向。
エバーローズ特有の温かみある色調と、GMTマスターらしい機能性を両立したモデルとして、今後も価格上昇が期待されます。
素材による買取価格の傾向

GMTマスターIIには、ステンレスからエバーローズゴールド、コンビモデルまで多彩な素材展開があります。ここでは、それぞれの素材が持つ特徴と、買取市場での価格傾向を専門的に解説します。
ステンレスモデル
ステンレス素材は、GMTマスターIIの中でも最も定番かつ人気の高い仕様です。ロレックス独自の高硬度スチール904Lを採用しており、耐食性・耐久性・光沢感のすべてに優れています。
実用性の高さから日常使いに適しており、ファーストロレックスとしても選ばれやすいモデルです。生産数は比較的多いものの、世界的な需要が供給を上回っているため中古相場は安定。
特にバットマン(BLNR)やペプシ(BLRO)といったカラーベゼルのステンレスモデルは、買取価格が定価を上回るケースも多く、資産性の高い素材としても知られています。
エバーローズゴールド
ロレックスが独自開発した「エバーローズゴールド」は、通常のピンクゴールドにプラチナを加えることで色褪せを防ぎ、長年にわたって美しい光沢を保つ高級素材です。
GMTマスターIIではRef.126715CHNR(通称ルートビア)に採用されており、その上品なピンクブラウンの輝きが多くの愛好家を魅了しています。ステンレスモデルよりも圧倒的に生産数が少なく、希少性が高いため買取価格も高水準。
2025年現在、状態の良い個体では500万円前後で取引されることもあります。ファッション性・資産性・希少性を兼ね備えた、まさに特別な素材といえるでしょう。
コンビモデル
ステンレスとイエローゴールド、またはエバーローズゴールドを組み合わせた「コンビモデル」は、GMTマスターIIの中でもバランスの取れた人気素材です。
ステンレスの実用性にゴールドの華やかさをプラスし、カジュアルからフォーマルまで幅広く活躍します。代表モデルのRef.126711CHNRは、特に高級感のある配色で人気が急上昇中。買取相場は260~320万円前後と堅調で、ゴールド無垢ほど高額ではないものの、価格の安定性が魅力です。
デザイン性とコストバランスに優れたコンビモデルは、長期的な資産としても評価されています。
高額取引されているおすすめGMTマスターII4選
GMTマスターIIは、カラーや素材のバリエーションが豊富で、モデルごとに異なる魅力があります。ここでは、特に市場で高値取引されている4つの人気リファレンスを専門的な視点から紹介します。
GMTマスターII 116710BLNR
通称「バットマン」と呼ばれるRef.116710BLNRは、青と黒のツートンベゼルを採用したGMTマスターIIの中でも特に人気の高いモデルです。
2013年に登場した本作は、セラクロムベゼルを初めて2色成形で実現したことで話題となり、ロレックスの技術力を象徴する存在となりました。ムーブメントにはCal.3186を搭載し、24時間針の独立可動や高精度クロノメーター認定など、実用性も非常に高い一本です。
現在の中古市場では状態次第で買取相場190〜230万円前後を推移しており、ジュビリーブレス仕様の後継Ref.126710BLNRと並び、高い資産価値を維持しています。クラシックさとモダンさを兼ね備えた名機です。
GMTマスターII 16710
Ref.16710は1989年から2007年まで生産された旧世代のGMTマスターIIで、アルミ製ベゼルを採用した最後のシリーズです。
ペプシ(赤青)、コーク(赤黒)、オールブラックの3色展開があり、特にペプシはクラシックな雰囲気とヴィンテージ的価値の高さで人気を集めています。搭載ムーブメントはCal.3185またはCal.3186で、現行モデルにはない軽快な装着感が魅力。
現行モデルよりも細身のケースとスリムなラグが特徴で、クラシカルなロレックスファンにはたまらない一本です。近年は状態が良好な個体が減少しており、買取相場は120〜180万円前後まで上昇。コレクターズピースとしての需要が年々高まっています。
GMTマスターII 126710BLRO
現行の「ペプシ」ことRef.126710BLROは、ロレックスの象徴ともいえる赤青ベゼルを現代技術で再現した人気モデルです。
セラクロム製のベゼルは、発色の美しさと耐久性を兼ね備えており、クラシックなデザインながらも現代的な完成度を誇ります。ムーブメントはCal.3285を搭載し、70時間のパワーリザーブと高い耐磁性を実現。実用性・精度ともに大幅に進化しています。
特にジュビリーブレスレット仕様は需要が集中しており、買取相場は220万〜260万円前後と非常に高値で安定。
入手困難な正規店在庫と相まって、中古市場では常にプレミア価格で取引されています。まさにGMTマスターIIの“王道”と呼ぶにふさわしい一本です。
GMTマスターII 116718LN
Ref.116718LNは、GMTマスターII誕生50周年を記念して2005年に登場した18Kイエローゴールド製の特別モデルです。ブラックセラクロムベゼルとグリーンダイヤルの組み合わせは、ロレックスのブランドカラーを象徴するデザインであり、高級感と独自性を兼ね備えています。
Cal.3186ムーブメントを搭載し、精度・信頼性ともにトップクラス。高級素材と限定的な生産背景から、現在もコレクター市場で高い評価を受けています。
2025年時点の買取相場は520万〜580万円前後と金無垢モデルの中でも非常に高額で推移。ステンレスモデルとは異なる所有する喜びを提供するラグジュアリーGMTです。
GMTマスターIIはカラーが豊富で市場の人気も高い

GMTマスターIIは、ペプシ・バットマン・ルートビアなど、豊富なカラーバリエーションと素材展開が魅力のモデルです。
世代を超えて愛されるデザインと、タイムゾーン表示という実用機能が両立している点も人気の理由。特に生産終了モデルや限定色は、年々希少性が増しており、中古市場での価値が高まっています。
ロレックスの中でも屈指のリセールバリューを誇るGMTマスターIIは、今後も資産性の高いタイムピースとして注目され続けるでしょう。
この記事の監修者

佐藤高雅(さとうたかまさ)
株式会社ジェムキャッスルゆきざき ECソリューション室副室長
1996年生まれ。高校在学中に煌びやかな高級腕時計やジュエリーに興味を持つ。
大学在学中に某日本メーカ時計正規店でアルバイトを経験し卒業後、店舗販売員として2019年ジェムキャッスルゆきざきに入社。
3年間販売員を経験した後、時計の知識や文章力を買われECソリューション室へ異動。
以後ゆきざきサイトの文章やブログ記事、デザイン関連を統轄しており、メディア広報室立ち上げ時にはYouTubeレギュラー出演やニュース番組、中国系SNSにも出演する。
初めて購入した腕時計は、23歳でブレゲのマリーン2。
婚約時計はペアでジャガールクルトのレベルソ。
ランゲ&ゾーネ ランゲ1を手に入れるものの、自分には早すぎたと手放す。
40歳になったら記念で購入予定(理想)
好きなブランドは、ジャガールクルト・ランゲ&ゾーネ・FPジュルヌ。時計業界歴7年。
■経歴
2019年 株式会社ジェムキャッスルゆきざき/新卒
2021年 メディア広報室/設立
2022年 ECソリューション室/副室長
■得意領域
WEBライター
高級腕時計全般
■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
ジュエリーコーディネーター






