ロレックスの時間(日付・時刻)の合わせ方と注意点を解説
ロレックスの腕時計を購入する際は、お手入れの方法も確認しておくことが大切です。とくに、日付や時刻の合わせ方を知っておくと、時間がずれてしまったときや、止まってしまったときも慌てなくて済みます。
そこで今回は、日付や時刻の合わせ方で重要となるパーツ「リューズ」の使用方法を中心に、ロレックスの日付と時刻の設定方法、メンテナンス方法を紹介します。
ロレックスの腕時計で時刻を合わせる方法
ロレックスの腕時計の日付・時刻の合わせ方は、モデルによって異なります。主に「リューズ」というパーツを使って操作しますが、操作が不要なモデルもあるため、購入前にチェックしておきましょう。ここでは、リューズを使って操作する際の手順を解説します。
リューズを6時方向に回す
まず、リューズの位置を確認しましょう。時計の側面、3時の位置にある突起したパーツがリューズです。
リューズには、時計のタイプによって2種類の操作方法があります。リューズをつまんで引き出す「引き出し式」と、リューズを手前(6時方向)に回転させてロックを解除する「ねじ込み式」です。ロレックス以外の時計では引き出し式のリューズが多いですが、ロレックスの場合はねじ込み式が採用されているモデルがほとんどです。
ねじ込み式であれば、リューズを手前に回してロックを外しましょう。ロックを外した状態でリューズを奥に30〜40回ほど回し、ゼンマイを巻き上げます。
ただし、ロレックスの最近のモデルは自動巻きの機能が搭載されているため、巻き上げる必要はほとんどありません。詳しくはモデルを確認してください。
リューズを2段階分引っ張る
ロックを外して巻き上げたら、リューズをつまんで引っ張ります。デイト機能が搭載されているモデルのリューズには2段階あり、1段階目は日付変更、2段階目は時間変更です。ここでは時間を変更するため、2段階目まで引っ張ります。
なお、ロレックスのなかでも、ノンデイトモデルには2段階目がなく、1段階引き出した状態で調整できます。そのため、2段階目まで引っ張ろうと無理に操作しないように気をつけてください。
リューズを反時計回りに回す
時間の合わせ方は簡単で、リューズを回すだけです。しかし、いくつか注意しなければならないポイントがあります。
まず、時間を合わせるときはリューズを反時計回りに回転させます。後ほど詳しく説明しますが、日付を調整するときは時計回りにリューズを回すため、回す向きが大切です。回す方向を間違えると時計に負荷をかけてしまい、故障につながるおそれがあるため注意しましょう。
反時計回りにリューズを回転させると、短針と長針が時計回りに進むため、時間を調整できます。
なお、レディースモデルなど一部のモデルでは、リューズを回す方向が逆の場合もあるため、購入時に取扱説明書を確認しておきましょう。
ロレックスの腕時計で日付を合わせる方法
日付も、時間の合わせ方とほぼ同じ手順で合わせられます。また、時間・日付を調整したあとには防水ロックをする作業も必要です。ここでは、防水ロックして使えるようになるまでの一連の流れを紹介します。
リューズを1段階分引っ張る
日付は、リューズを1段階解放した状態で行います。日付も曜日もこの段階で調整することが可能です。ただし、ノンデイトモデルの場合は1段階・2段階目がなく、日付表示もないため、日付の設定はできません。
1段階を解放した状態にするには、リューズのロックを解除し、弱い力でリューズを引っ張りましょう。勢いをつけて思いっきり引っ張ると2段階目になってしまうため、注意が必要です。
リューズを12時方向に回す
日付はリューズを回すだけで合わせられますが、午前と午後を間違えないようにするほか、回す方向にも気をつけましょう。午前と午後はリューズを6時方向に回して、時刻を進め、時刻が12時を超えた時点で日付が動くかで判断してください。
日付が今日になるまで時刻が12時を越える方向にリューズを回し、調整します。時間の合わせ方と日付の合わせ方では、リューズを回す方向が異なるため注意してください。もし間違えて無理に回すと、時計に負担がかかり故障につながりかねません。
ロックを閉める
調整ができたらまずは表示窓を確認し、日時がずれていないか確認をします。間違いがなければ、リューズを押しながら時計回りに回転させてロックをすれば完了です。
ロックを閉めたら秒針が動き出すため、再び時計が動いているかを確認しましょう。ロック時の締めが弱いと、浸水などの原因となるため注意してください。
ロレックスの腕時計には日付を変更してはいけない時間帯がある
ロレックスの時計には、日付を変更してはいけない時間帯があります。モデルによって異なりますが、多くの場合「午後8時から翌日午前4時の間」は変更できません。この間に日付や時刻を変更すると、故障や時間のずれにつながるおそれがあります。一日の終わりに時計を調整したい方もいると思いますが、基本的には日付の変更は日中に行うようにしましょう。
なぜ日付変更の禁止時間があるのか
ロレックスの腕時計には、午前0時に日付が切り替わる「デイト機能」が搭載されたモデルが多くあります。時計内部に1〜31までの文字が書かれたプレートがあり、それが時計回りに回転することで日付が変更される仕組みです。
また、プレートの内側には突起があり、そこに日送りをする役目の歯車(日送り爪)が引っかかることで日付が変更されます。プレートの突起と日送り爪は、午後8時から翌日午前4時の間にかみ合う構造となっているため、日付変更により別の力を加えると破損につながってしまうのです。
日付変更禁止時間帯に日付や時刻を動かすとどうなるか
日付変更禁止時間帯に日付や時刻を変更しようと操作すると、日送りの歯車(日送り爪)や日付プレートの突起が破損してしまう危険性があります。最悪の場合、双方破損してしまい、時計が動かなくなるかもしれません。
間違って操作し、故障してしまった場合、オーバーホール(腕時計を解体して修理すること)が必要となります。ロレックスは正規店で購入すると5年間の無料保証を受けられ、アフターケアが充実しているブランドですが、リューズを操作して故障させた場合は保証期間内であっても有料の修理となります。そのため、日付・時間の変更には細心の注意を払いましょう。
ロレックスには日付変更の禁止時間帯がないモデルもある
最近では、ロレックスの時計でも、日付変更禁止時間帯がないモデルが増えてきました。少しでも故障のリスクを下げたい方は、日付変更の禁止時間帯がないモデルの購入を検討してみるとよいでしょう。
ここからは、日付変更の禁止時間帯がない代表的なモデルを紹介します。
新型ムーブメントを搭載したモデル
ロレックスは毎年新型モデルをいくつも発表していますが、新型ムーブメントである「Cal.3235」(キャリバー3235)と、「Cal.2236」(キャリバー2236)を搭載したモデルには、日付変更の禁止時間帯がないものがあります。
主に、型番が「Ref.126~」「Ref.279~」である腕時計が、該当するものです。
日付変更禁止時間帯が設定されていないモデル例は以下のとおりです。
【キャリバー3235搭載モデル】
- ヨットマスター (40、42)
- デイトジャスト(36、41)
- ディープシー
- サブマリーナー
- シードゥエラー
など
【キャリバー2236搭載モデル】
- ヨットマスター (37)
- レディデイトジャスト
など
年次カレンダーを搭載したモデル
年次カレンダー機能は、30日ある月と31日ある月を自動で認識し、カレンダーの切り替えを行ってくれる機能です。この機能があれば、1年に一度(2月のみ)日にちを合わせればOKです。搭載モデルとしては、2012年に発表された「スカイドゥエラー」が挙げられます。
通常のカレンダー機能をもつ腕時計は、30日と31日の区別ができず、手動での日付変更が必要です。
単独で短針が動作するモデル
短針が単独で動くモデルは、日付変更の禁止時間帯がありません。このモデルでは、長針を動かすことなく短針のみを動かせます。そして、他のモデルとは異なり、日付を調整する際には、短針のみを24時間分回転させます。このように仕組みが異なるため、日付変更の禁止時間帯がないのです。
搭載モデルは、「GMTマスターⅡ」「エクスプローラーⅡ」などが挙げられます。
単独で短針が動くモデルは、通常の針とは別に24時間針があり、2カ国以上の時刻を表示させられます。このため、海外出張や旅行が多い方に人気が高いモデルです。
日付変更の禁止時間帯がないロレックス4選
ここからは、日付変更の禁止時間帯がないおすすめの腕時計を紹介します。スタイリッシュなデザイン、スポーティなものなどさまざまなタイプの時計があるため、自分に合った一本を選ぶ参考にしてください。
サブマリーナー デイト 126618LB
ロレックスのサブマリーナー デイト 126618LBは、2020年に発表された新世代のサブマリーナーで、従来のモデルからさらに進化を遂げています。
ケースのラグはよりスマートなデザインに改良され、300メートルの水深に耐える高い防水性能を誇ります。また、キャリバー3235を搭載しており、日付変更の禁止時間帯がないため、いつでも日付調整が可能です。
このダイバーズウォッチは、イエローゴールドセラミックを贅沢に使用しており、どのようなシーンでも注目を集めるゴージャスな輝きを放ちます。
ロイヤルブルーの文字盤は、イエローゴールドとの組み合わせにより、洗練された印象を与えると同時に、ファッションアイテムとしても優れた存在感を放つでしょう。日常使いはもちろん、特別な場面での装いにも相応しい、サブマリーナー デイト 126618LBは、あらゆる瞬間を華やかに彩ってくれる腕時計です。
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デイトジャスト 28 279381RBR
ロレックスのデイトジャスト 28 279381RBRは、女性の手首にフィットするように設計されており、28mmのケースサイズは日常使いでも使いやすいサイズといえます。
キャリバー2236ムーブメントを搭載しており、日付変更の禁止時間帯もありません。この腕時計の文字盤は、ロゼ、ホワイト、チョコレートなど、さまざまな色合いで提供されており、どのような装いにもマッチする選択肢が豊富にあります。
また、ダイヤモンドのセッティングやエバーローズゴールドの使用など、細部にわたるこだわりが見られることも、このモデルの魅力の一つです。上品なデザインは、フォーマルな場からカジュアルな日常まで、幅広いシーンで活躍するでしょう。
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GMTマスターII 126713GRNR
GMTマスターII 126713GRNRは、ブラックとイエローゴールドのコントラストが美しい腕時計です。ベゼルの回転機能により、3つの異なる時間帯を同時に確認することが可能で、グローバルに活動するビジネスパーソンや旅行愛好家におすすめの1本といえます。
クロマライト・ディスプレイの採用により、暗所でも文字盤が鮮明に読み取れるため、日中はもちろん、夜間の使用も問題ありません。また、この時計はフォーマルな装いにもマッチしやすため、ビジネスシーンからカジュアルな日常使いまで、幅広いシチュエーションでお使いいただけます。
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GMTマスターII 126710BLNR
2019年に発表されたGMTマスターII 126710BLNRは、航空業界の精神を受け継ぎながら、現代の技術とデザインを融合させた逸品です。その鮮やかなブラック&ブルーのセラミック製バイカラーベゼルは、見る者を魅了し、愛好家の間では「バットマン」という愛称で親しまれています。
Cal.3285ムーブメントに搭載された「クロナジー・エスケープメント」は、高い耐磁性能を誇り、精密な時間を刻み続けます。さらに、異なるタイムゾーンを設定できるため、世界を旅する方々にとっても理想的な時計といえるでしょう。
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ロレックスの日付や時刻の合わせ方を知っておこう
ロレックスにはさまざまなモデルがあり、好みや使用シーンに合わせて選べます。しかし、ロレックスの主流である機械式腕時計は、一定期間動かさないと針が止まってしまうため、日付・時刻の合わせ方は把握しておくようにしましょう。
日付変更による故障の可能性を少しでも減らしたい方は、日付変更の禁止時間帯がないモデルも検討してみてください。ロレックスの時計を購入する際は、見た目だけではなく性能や搭載しているムーブメント、お手入れ方法などを把握したうえで、自分に合う一本を選びましょう。
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