ロレックスの「ポール・ニューマン」の特徴や魅力とは？モデルや購入時の注意点も紹介
ロレックスには、「ポール・ニューマン」として知られるモデルがあります。
「ポール・ニューマン」は、1963年に登場したデイトナシリーズの一つで、俳優のポール・ニューマンが愛用していたことからその名がつきました。
「ポール・ニューマン」は、流通量が非常に少なく、その希少性から「幻のデイトナ」とも称されています。
そこで今回は、ロレックスの「ポール・ニューマン」について、詳しくご紹介します。
ロレックスの「ポール・ニューマン」とは
「ポール・ニューマン」は、時計愛好家の間で非常に人気の高いロレックス デイトナのレアモデルで、その希少性から「幻のデイトナ」とも称されています。
このモデルは、1963年に登場したデイトナ「Ref.6239」の一部で、「エキゾチックダイヤル」と呼ばれる特別なデザインを採用したものを指します。エキゾチックダイヤルは、文字盤のインデックスやインダイヤルのデザインが通常のRef.6239とは異なり、「ポール・ニューマンダイヤル」とも呼ばれるものです。
当時はこのエキゾチックダイヤルはあまり評価されていませんでしたが、俳優のポール・ニューマンが愛用したことや、生産数が非常に限られていたことから、現在ではコレクターの間で高い評価を受けています。
ロレックス「ポール・ニューマン」の特徴
ロレックス・デイトナの「ポール・ニューマン」モデルには、他のデイトナとは異なるいくつかの特徴があります。
ここでは、その「ポール・ニューマン」モデル特有の特徴を詳しく見ていきましょう。
「ポール・ニューマンダイヤル」と呼ばれるバリエーション
ロレックスのポール・ニューマンは、デイトナ「Ref.6239」の中で、通常とは異なるエキゾチックダイヤルを採用したモデルです。
このダイヤルは「ポール・ニューマンダイヤル」とも呼ばれ、インデックスやインダイヤルのデザインに独自の特徴があります。
通常モデルでは、インデックスは長いバータイプですが、ポール・ニューマンダイヤルはスクエアタイプで、先端に夜光塗料が施されています。また、通常モデルのインダイヤルには装飾がないのに対し、ポール・ニューマンダイヤルではインダイヤルの目盛りにスクエアの飾りが入っています。
俳優ポール・ニューマンとのつながり
デイトナ「Ref.6239」のエキゾチックダイヤルモデルは、当初はあまり人気がありませんでした。しかし、アメリカの名俳優ポール・ニューマンがこのモデルを着用したことをきっかけに、注目を集め、後に「ポール・ニューマンモデル」と呼ばれるようになります。
ポール・ニューマンは3度のアカデミー賞を受賞するほどの世界的に知られた俳優であり、俳優業だけでなく、カーレースにも情熱を注いでいました。ル・マン24時間レースをはじめ、さまざまなレースに参加し、レーサーとしても成功を収めています。
ニューマンがデイトナと出会ったのは、映画『レーサー』の撮影時に、妻からデイトナを贈られたことがきっかけとされています。この時計の裏蓋には「DRIVE CAREFULLY ME（安全運転を）」という妻からのメッセージが刻まれており、彼にとって特別な存在として愛用され続けたと伝えられています。
ポール・ニューマンが身につけていた時計は20億円で落札
ポール・ニューマンは、妻から贈られたデイトナ「Ref.6239」を長年愛用していました。しかし、1984年頃、この時計を娘の当時のボーイフレンドであったジェームズ・コックスにプレゼントしたため、以降は着用しなくなりました。
コックスが譲り受けたこのデイトナは、長い間彼の手元にありましたが、2017年、ポール・ニューマンの娘ネルが「ネル・ニューマン財団」を設立した際、オークションに出品されることになりました。コックスは、このオークションで得た金額を財団に寄付すると公表しています。
オークションでは、ポール・ニューマンが愛用していたこのデイトナが約20億円という腕時計史上最高額で落札され、大きな話題を呼びました。
ロレックス「ポール・ニューマン」のモデル
ロレックス・デイトナの「 ポール・ニューマン」は、厳密にはポール・ニューマンが所有していたエキゾチックダイヤル採用の「Ref.6239」のことですが、これを元にバリエーションのモデルが作られています。
ここでは、代表的なポール・ニューマンのモデルをご紹介します。
Ref.6239(ホワイト文字盤・赤巻き)
1963年に発表されたRef.6239のホワイト文字盤・赤巻きは、まさにポール・ニューマンが愛用したことで知られる特別なモデルです。
このモデルは、レーシングドライバーのニーズに応えるために設計されたタキメーターベゼルを装備しており、平均時速を計測できる実用的な機能が搭載されています。さらに、視認性を高めるため、インダイヤルには反転カラーが採用されており、時計としての機能性が追求されている1本です。
本来、ポール・ニューマンが着用していたのはこのモデルに限定されますが、今日では、Ref.6239をベースにしたエキゾチックダイヤルのバリエーションも「ポール・ニューマン」として広く認識されています。
また、ポール・ニューマンはこのモデルをレザーストラップにカスタマイズして愛用していたことでも有名です。この細部までこだわり抜かれた時計は、ポール・ニューマンのレーシングへの情熱を体現した一品として、時計史に残る伝説のモデルとなっています。
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Ref.6241(ブラック文字盤・赤巻き)
Ref.6241のブラック文字盤をベースとした「ポール・ニューマン」モデルは、初代モデルRef.6239の登場から2年後に誕生しました。
ケースサイズやムーブメント、防水性などの基本仕様はRef.6239とほぼ同じですが、最も大きな違いはベゼルの素材にあります。Ref.6239がステンレス製ベゼルを採用しているのに対し、Ref.6241ではプラスチック製ベゼルを採用。この変更により、時計の見た目に大きな違いが生まれ、よりスポーティで軽快な印象を与えています。
さらに、タキメーターベゼルの目盛りにも違いがあり、Ref.6239が10単位で刻まれているのに対し、Ref.6241では160～200の目盛りが20単位で刻まれています。このディテールの違いは、両モデルを見分ける上での重要なポイントです。
プラスチックベゼルは、その独特な質感と希少性からコレクターの間で非常に人気がありますが、耐久性がやや低いため、購入を検討される方は保存状態の良い中古品を探すことがおすすめです。
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Ref.6263(ホワイト文字盤)
Ref.6263は、1969年に登場したデイトナ第3世代のモデルで、手巻きデイトナの最終型として非常に高い人気を誇ります。このモデルでは、クリューロック式のプッシャーが採用され、防水性能が50mに向上するなど、機能面でも大幅な改良が施されています。
特に「ポール・ニューマンダイヤル」を搭載したRef.6263は、通常のホワイト文字盤モデルとは異なり、インダイヤルの内側に夜光塗料が塗布され、文字盤の外周サークルが黒く彩られているのが特徴です。この視認性とデザイン性の高さが、コレクターの間で評価されています。
さらに、生産初期の数年間のみ搭載された「No.7835 FFNo.71N」という専用の巻きブレスレットが存在し、これが付属するモデルは「ポール・ニューマンブレス」として特に珍重されています。希少性と美しいディテールが融合したこのモデルは、手巻きデイトナの中でも特にレアな一品です。
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Ref.6241(ブラック文字盤・金無垢)
前述のRef.6241には、非常に希少な金無垢モデルも存在します。ポール・ニューマンモデル自体が数少ない中で、金無垢バージョンはさらに希少性が高く、コレクターにとって垂涎の的となっています。
特に「ジョン・プレイヤー・スペシャル」として知られる、ブラック文字盤に14Kイエローゴールドを組み合わせたこのRef.6241は、圧倒的な豪華さです。また、海外のオークションでは約2億円で落札され、大きな話題を呼びました。ゴールドとブラックのコントラストが、他のポール・ニューマンモデルとは一線を画すエレガントでゴージャスな雰囲気を醸し出しています。
この金無垢モデルは、その圧倒的な存在感と希少性からデイトナの中でも特別な位置を占めており、今後も価値がさらに高まることが予想される究極のコレクターズアイテムです。
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ロレックス「ポール・ニューマン」購入時の注意点
ロレックス・デイトナの「ポール・ニューマン」は、数あるロレックスモデルの中でも特に希少価値が高く、プレミアムなモデルとして知られています。
中古市場でもほとんど見かけないため、「幻のデイトナ」と称されることもあるほどです。その希少性ゆえに、偽物も多く出回っており、本物との区別が非常に難しいケースもあります。
そのため、「ポール・ニューマン」モデルを購入したい方は、信頼性の高い中古時計専門店やヴィンテージウォッチの専門店に相談することが重要です。
ただし、非常に希少なモデルのため市場で見つけることはほとんどなく、見つかった場合も非常に高額なプレミア価格がついている可能性が高い点には留意しておく必要があります。
ロレックスのポール・ニューマンは資産価値の高いモデル
ロレックス・デイトナの「ポール・ニューマン」は、名優ポール・ニューマンが愛用していたことでその名がつけられた特別なモデルです。
このモデルは、通常のデイトナとは異なる独自の文字盤デザインを持ち、その希少性から「幻のデイトナ」とも称されるほど入手困難なレアアイテムとなっています。
ロレックス愛好家やコレクターにとって、「いつかは手に入れたい」と憧れを抱かれる1本であり、その資産価値は非常に高いモデルといえるでしょう。
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