

ブレゲ 5177とクラシックコレクションの魅力を徹底解説|注目モデル5選も紹介

名だたる高級腕時計ブランドの中でも創業が古く、世界5大時計メーカーの一つにも数えられるブレゲ。そんなブレゲの積み重ねてきた歴史が込められたブレゲクラシックは、時計愛好家から高い人気を誇ります。
そこで今回は、ブレゲクラシックが持つ魅力やおすすめモデルについて紹介します。伝統的でありながらハイスペックな腕時計に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
ブレゲのクラシックとはどのようなモデル?

「ブレゲの名前は聞いたことがあるけれど、クラシックがどのような時計かは知らない」という方もいらっしゃるでしょう。そこで、コレクションの歴史やモデルの特徴について解説していきます。
1972年に誕生したシリーズ
ブレゲクラシックが世に初めて登場したのは、1972年です。無駄な装飾のないシンプルなデザインが特徴で、ブランドの創業者であるアブラアン-ルイ・ブレゲの意匠が色濃く受け継がれています。
オーソドックスな佇まいで伝統的なデザインコードは、腕時計を着用する人だけではなく、それを見る人まで魅了します。華美すぎないデザインを好むユーザーをはじめ、ブレゲらしさを追求している熱心なファンから、愛されているコレクションです。
過去のブレゲらしいデザインを採用
天才時計師と呼ばれたアブラアン-ルイ・ブレゲが発表したモデルには、彼が独自に生み出したデザインの数々が採用されています。
文字盤に刻まれたギョーシェ彫りや独特な字体のブレゲ文字、針に円形の装飾を施したブレゲ針などは、ブレゲが作ったデザインです。これらのブランドを象徴するデザインは、現代の時計にも用いられ、さまざまな方に愛されています。
また、偽造を防止するためにアブラアン-ルイ・ブレゲが考案したシークレット・サインは、ほぼすべてのブレゲクラシックで採用。文字盤に手作業で小さく彫られている繊細なデザインは、一流ブランドらしいこだわりが感じられるでしょう。
さまざまなバリエーションがある
シンプルさが売りのブレゲクラシックですが、その中でもディテールや搭載されている複雑機構にはそれぞれ違いがあり、個々の魅力を楽しむことができます。
特に、アブラアン-ルイ・ブレゲが発明したトゥールビヨンやパーペチュアルカレンダーなどの複雑機構搭載モデルは人気が高いです。他にも、デザイン性で優れているムーンフェイズのモデルも好評です。
ブレゲクラシックはデザイン・機能共にバリエーションが豊富であるため、同じシリーズ内でも見比べることで、好みにぴったりと合う一品が見つかるでしょう。
ブレゲクラシックに採用されているダイヤルとは

ブレゲクラシックの文字盤に採用されているデザインは、大きく分けると2種類存在します。一つはブレゲが発明したギョーシェ彫りで、もう一つがエナメルダイヤルです。それぞれの特徴について、確認していきましょう。
ギョーシェ彫りダイヤル
ギョーシェ彫りは、文字盤に縞模様や波線、ドットなどの規則的なパターンを彫り込んだ装飾を指します。時計の見た目が華やかになるのはもちろん、装飾を施すことで光の反射を抑え、視認性を高められるというメリットもあるのです。
有名な装飾には、ピラミッド型のビスが並んだ「クル・ド・パリ」や、太陽が光を放つように放射状に広がる「ソレイユ」、市松模様の「ダミエ」などがあります。
古くは職人が手作業で行うのが一般的でありましたが、機械が発達した現代では型押しなどで大量生産できる安価なモデルも登場してきました。しかし、高級ブランドでは今でも職人による繊細な作業で製作されているところもあります。
エナメルダイヤル
エナメルダイヤルは、かつて懐中時計に多く用いられていた装飾技法です。3500年以上の歴史を持つエナメル工芸の技術を時計に応用したものであり、金属の文字盤にガラス質のエナメル粉末を乗せて800度近い高温で焼成を繰り返すことで、表面を美しく保つコーティングを施しています。
仕上がりは陶器のような質感であり、耐傷性や経年変化に強いという特徴があります。一方で、割れやすいというデメリットや、一般的なダイヤルよりもコストが高かったりする点に注意が必要です。通常のモデルでは得られない味わいがあるため、特別な一品を求めている方にとっては検討に値するデザインです。
ブレゲクラシックの基礎となったアブラアン・ルイ・ブレゲとは

ブランドの創業者であり、クラシックシリーズのデザインの元を作ったアブラアン・ルイ・ブレゲとは、一体どのような人物だったのでしょうか。ここでは、アブラアン・ルイ・ブレゲについて詳しく確認していきましょう。
パリで高級時計工房を営む
アブラアン・ルイ・ブレゲが生まれたのは、1747年のスイス。ヌーシャテル地方を拠点とする名門の家系に生まれました。
彼が11歳の時、母親が再婚した相手が時計師だったことがきっかけで、14歳で工房に弟子入りし、時計職人になる道を歩み始めます。職人としての研鑽に励む一方で、交流のあった神父から物理学や光学といった教養を授かり、時計作りへの糧としていきました。
その後、1775年、彼が28歳の時にパリで自身の工房を立ち上げます。そして、次々と革新的な時計を生み出していき、ヨーロッパの時計業界を席巻したのです。顧客の中には著名人も多く、マリー・アントワネットやナポレオン・ボナパルトといった王侯貴族が名を連ねました。
数々の複雑機構や意匠を発明
「時計界のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と称されることもあるほど、天才的な時計作りを行ってきたアブラアン-ルイ・ブレゲ。先の項目で紹介した意匠以外にも、数ある彼の功績の中で特に有名なものにトゥールビヨンやパーペチュアルカレンダーといった複雑機構を発明した点が挙げられます。
これらの複雑機構は、機能性や実用性の高さも魅力的ですが、現代では腕時計のステータス性を高めるパーツとして、ブレゲのみならず他の高級ブランドでも欠かせない存在となっています。
ブレゲクラシックのおすすめモデル5選

ここからは、ブレゲクラシックの中からおすすめのモデルを紹介します。どれも気品ある雰囲気を持ち合わせた個性が光るアイテムとなっていますので、時計選びの参考にしてみてください。
クラシック 5177BB/29/9V6
「5177BB/29/9V6」は、ブレゲ クラシックコレクションの中でも特にシンプルなデザインが際立つモデルであり、ブランドの真髄ともいえる美意識が色濃く表現されています。ブレゲ数字を配したインデックス、優雅なカーブを描くアップルハンドと呼ばれる針、そしてケース側面に施された繊細なコインエッジ装飾など、細部に至るまでブレゲらしさを感じさせる意匠が散りばめられています。
文字盤には、ブレゲ社の中でも限られた職人にしか制作できないグラン・フー・エナメルを採用。通常のエナメル技法とは異なり、非常に高温の窯で焼成を繰り返すため、高度な技術と集中力を必要とする希少性の高いダイヤルです。
ムーブメントには、自動巻きキャリバー「Cal.777Q」を搭載。無駄をそぎ落としたシンプルな佇まいは、フォーマルからカジュアルまで幅広いスタイルに自然と溶け込み、シーンを問わず身につけることができます。
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クラシック 5907BB/12/984
クラシック 5907BB/12/984は、今回紹介するモデルの中で唯一の手巻き式時計です。搭載されているムーブメントは「Cal.511DR」で、約95時間というロングパワーリザーブを誇ります。これは日常使いにおいても安心感をもたらす仕様であり、長時間にわたる駆動性能が魅力となっております。
デザイン面では、ブレゲクラシックらしい上品なシンプルさが際立ち、スーツスタイルからカジュアルな装いまで幅広く対応可能です。文字盤に配されたローマ数字のインデックスは、ヨーロッパの伝統様式を感じさせ、クラシカルな気品を演出します。
また、裏蓋側にはパワーリザーブインジケーターが搭載されており、就寝前など時計を外すタイミングで残量を視認できる点も実用的です。このように、こまめなメンテナンスのきっかけを自然と与えてくれる構造により、所有する喜びと愛着がより一層深まるモデルとなっています。
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クラシック ムーンフェイズ 7787BR/29/9V6
文字盤上にムーンフェイズとパワーリザーブインジケーターを巧みに配した「クラシック ムーンフェイズ 7787BR/29/9V6」は、シンプルな構成ながらもディテールにまで神経が行き届いた1本です。インジケーターの配置にはバランスの妙があり、長めに設計された針が視認性と美しさを両立させています。
本モデルは、スイス・バーゼルで開催される世界的な宝飾見本市「バーゼル・ワールド」にて2011年に発表されました。文字盤には、熟練した職人の手によるグラン・フー・エナメルを採用しており、上品な白の艶感が気品を漂わせます。そこに配されたブレゲ数字とブレゲ針が、クラシックな佇まいに一層の洗練を添えています。
裏蓋はスケルトン仕様となっており、美しく装飾されたムーブメントの動きや、ひげゼンマイ、アンクルなど精密な内部構造をじっくりと堪能できます。外観と機能の双方において、ブレゲの美意識が結晶したタイムピースです。
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クラシック パワーリザーブ ムーンフェイズ 7137BR/15/9VU
「7137BR/15/9VU」は、時刻表示に加え、ムーンフェイズ、パワーリザーブインジケーター、日付表示を同一の文字盤に巧みにレイアウトした、プチ・コンプリケーションモデルです。三つの機能表示が互いに干渉せず調和する構成は、ブレゲならではの美学と技術の結晶といえるでしょう。
シルバーの文字盤には、部位ごとに異なるギョーシェ彫りが施されており、クル・ド・パリやダミエ模様が織りなす陰影が、複雑でありながら秩序ある表情を生み出しています。さらに、外周に施されたネジ穴風の装飾が機械的な印象を与え、クラシカルな中にメカニカルなニュアンスを添えています。
搭載ムーブメントは、自社製の「Cal.502.3DR1」。約46時間のパワーリザーブを備え、薄型設計ながら高精度を保つ設計がなされています。
このモデルは、かつてのロングセラーであった「3177」の後継機として登場しました。懐中時計の意匠をそのまま現代の腕時計に昇華させたデザインは、クラシックの伝統と上品さを現代に継承し、多くの愛好家から支持を集めています。
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クラシック 8068BR/59/764/DD00
ベゼルとラグに丁寧にセッティングされたダイヤモンドが、手元に華やかな輝きを添える「8068BR/59/764/DD00」。ケース径は30mmとコンパクトで、女性の手首にしっとりと馴染む絶妙なサイズ感に仕上がっています。
外観は一見すると、ブレゲのクラシックらしい端正でシンプルなデザインですが、文字盤には上質なホワイト・マザーオブパールを採用。見る角度によって異なる表情を見せる自然素材ならではの光沢に加え、中央には繊細なギョーシェ彫りが施され、静謐な中にも華やぎを感じさせるコントラストが美しく映えます。
派手すぎず、それでいて確かな存在感を放つこのモデルは、パーティーや特別な場面にもふさわしく、品格と個性をさりげなく表現したい方に最適な1本です。
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ブレゲクラシックは歴史を色濃く受け継いだ名モデル
創業から250年余りというブランドの長い歴史において、数多くの時計を世に送り出してきたブレゲ。その中でも、ブレゲクラシックは創業者のアブラアン-ルイ・ブレゲが追い求めた理想を詰め込んだコレクションとして、高い人気を誇っています。
伝統を受け継ぐのみならず、現代ならではの性能や素材を活かしたモデルに仕上がっているものも多いため、ハイクラスな時計を手にしてみたいと考えている方は、ぜひブレゲクラシックを検討してみてはいかがでしょうか。
この記事の監修者

佐藤高雅(さとうたかまさ)
株式会社ジェムキャッスルゆきざき ECソリューション室副室長
1996年生まれ。高校在学中に煌びやかな高級腕時計やジュエリーに興味を持つ。
大学在学中に某日本メーカ時計正規店でアルバイトを経験し卒業後、店舗販売員として2019年ジェムキャッスルゆきざきに入社。
3年間販売員を経験した後、時計の知識や文章力を買われECソリューション室へ異動。
以後ゆきざきサイトの文章やブログ記事、デザイン関連を統轄しており、メディア広報室立ち上げ時にはYouTubeレギュラー出演やニュース番組、中国系SNSにも出演する。
初めて購入した腕時計は、23歳でブレゲのマリーン2。
婚約時計はペアでジャガールクルトのレベルソ。
ランゲ&ゾーネ ランゲ1を手に入れるものの、自分には早すぎたと手放す。
40歳になったら記念で購入予定(理想)
好きなブランドは、ジャガールクルト・ランゲ&ゾーネ・FPジュルヌ。時計業界歴7年。
■経歴
2019年 株式会社ジェムキャッスルゆきざき/新卒
2021年 メディア広報室/設立
2022年 ECソリューション室/副室長
■得意領域
WEBライター
高級腕時計全般
■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
ジュエリーコーディネーター







