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オーデマ・ピゲのパーペチュアルカレンダーの特徴と代表モデルを紹介

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パーペチュアルカレンダーは基本的に手動でカレンダーを調整する必要がない仕組みで、世界三大複雑機構の1つとして知られています。

高級腕時計ブランドとして知られるオーデマ・ピゲでも、パーペチュアルカレンダーを採用しているモデルが展開されています。

そこで今回は、パーペチュアルカレンダーの基本的な情報や搭載しているモデルについて解説します。カレンダー機能付きの腕時計に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもパーペチュアルカレンダーとは


パーペチュアルカレンダーと聞いても、具体的にどのような機構なのかわからないという方も多いのではないでしょうか。まずはパーペチュアルカレンダーの仕組みについて確認していきましょう。

パーペチュアルカレンダーは日付の調整がいらない

パーペチュアルカレンダーの誕生は、1795年。天才時計師のアブラアン・ルイ・ブレゲによって発明されたといわれています。

別名「永久カレンダー」とも呼ばれており、一般的なカレンダー付きの腕時計の場合、30日や28日といった月ごとに異なる日数に対応していないため月末などに手動で調整しなければなりませんが、パーペチュアルカレンダーではその作業が不要。時計が駆動し続ける限り、正確な日付を示してくれるという優れた機能です。そのため、パーペチュアル(perpetual=永久の)という名前が付けられています。

厳密には、暦の都合により100年に一度調整する必要があるのですが、個人で所有する場合はほぼ行う機会がないと考えてよいでしょう。

搭載するには高い技術力が必要

高度な技術を用いて作られた機能、いわゆる複雑機構を備えている時計のことを「コンプリケーションウォッチ」と呼びます。

どの機構をいくつ搭載するのかといった基準はメーカーによってさまざまですが、パーペチュアルカレンダーは紛れもなく候補に挙がるうちの1つ。「ミニッツリピーター」、「トゥールビヨン」と並んで世界三大複雑機構にも数えられ、ブランド内の 最上位モデルとして位置付けられることも少なくありません。

製作するには優れた技術と年月が必要であり、そのためパーペチュアルカレンダーを搭載するということは、メーカーの自信の表れでもあるのです。

他のカレンダーよりも長期間調整が不要

日付調整の手間が少ないカレンダーには、アニュアルカレンダーもあります。アニュアル(annual)は英語で「年間の」という意味を持ち、年に一度、3月1日のみ手動で日付を調整するカレンダー機能です。構造こそパーペチュアルカレンダーほど複雑ではないものの、上位モデルに搭載される傾向があります。

また、複雑機構というと自動巻きの機械式時計をイメージする方もいらっしゃるかもしれませんが、クオーツ式時計にもパーペチュアルカレンダーが搭載されているものがあります。こちらは集積回路によって日付を制御するため、一般的なモデルでも取り入れやすく、低価格帯で展開されている点が魅力。ただし、電池交換の際にはカレンダーを修正しなければならないというデメリットも存在します。

一方で機械式時計のパーペチュアルカレンダーの場合、日付調整が100年単位で済む設計となっているので、日付調整の手間がほぼかからないというメリットがあります。

パーペチュアルカレンダー以外に代表的なコンプリケーションを解説


複雑機構を意味するコンプリケーションには、パーペチュアルカレンダーの他にもいくつか種類があります。

ここでは代表的な機構を3つ紹介しますので、時計の機能にこだわりたい方は参考にしてみてください。

ムーンフェイズ

月が満ち欠けする様子を、実際の暦に合わせて表示する「ムーンフェイズ」。文字盤内に月が描かれた円盤と扇状の窓が設置されているものが一般的です。

ムーンフェイズの歴史は古く、16世紀に作られたヨーロッパの置き時計で機能を搭載したモデルが確認されています。

曇りや雨の日でも月の現在の表情を知ることができるという実用性以外に、デザイン面で時計を華やかにしてくれるという利点も。そのため、宝石で豪華に着飾ったモデルも展開されています。

ミニッツ リピーター

世界三大複雑機構の1つである「ミニッツ リピーター」は、音によって時刻を知らせてくれる機能です。音の高低と鳴る回数によって現在時刻を判別できるようになっており、元は照明技術が現代よりも発達していなかった時代に、夜道のような暗い場所で時間を確認するために発明されました。

機械式時計の場合、繊細な音色を奏でるゴングが内蔵されており、それをハンマーで打ち鳴らすという手法が取られています。

一般的には音階を分けるため2セット搭載されているものが多いですが、3セットの「カリヨン」、4セット以上の「ウエストミンスター」といった、より高機能なモデルも存在します。

トゥールビヨン

「トゥールビヨン」もまた、世界三大複雑機構に含まれる機構の1つです。機械式時計では、時計の姿勢差によって重力が一定方向に偏ってしまい、それが原因で精度が安定しないという問題を抱えていました。

それを解消するために発明されたのがトゥールビヨンであり、調速機と脱進機をひとまとめにして回転させることで、かかる重力を分散させるという役割を果たしています。

トゥールビヨン機構は製作するのが大変難しく、それ故にトゥールビヨンを搭載したモデルは高価格に設定される傾向があります。

オーデマ・ピゲのパーペチュアルカレンダー搭載モデルを紹介


製造するのに高い技術が必要なパーペチュアルカレンダー。オーデマ・ピゲではどのモデルに搭載されているのか、おすすめの3本を紹介します。

CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ パーペチュアルカレンダー 26394OR.OO.D321CR.01

星々が瞬く夜空を閉じ込めたかのような文字盤が目を引く「26394OR.OO.D321CR.01」は、オーデマ ピゲのCODE 11.59コレクションに属するパーペチュアルカレンダーモデルです。永久カレンダーに加えて、ムーンフェイズ表示とウィークリーカレンダーを備えており、複雑機構を美しくまとめ上げた1本となっています。

正面から見るとラウンドケースのように映りますが、横から眺めれば、オーデマ ピゲならではの八角形ミドルケースが挟み込まれている構造が露わとなり、ブランド特有の造形美を実感できます。極限まで幅を抑えたベゼルと調和することで、41mmというメンズモデルの標準的なサイズながら、視覚的には大胆で立体的なディスプレイを楽しめる点も魅力です。

文字盤に採用されたアヴェンチュリンは、雲母などを含む結晶のきらめきが特徴的な天然石で、ムーンフェイズと相性がよく、幻想的な美しさを一層引き立てています。クラフツマンシップと詩的な美意識が融合したこのモデルは、まさにオーデマ ピゲの革新性と伝統を体現した逸品といえるでしょう。

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ロイヤルオーク パーペチュアルカレンダー ウルトラ シン 26586IP.OO.1240IP.01

「26586IP.OO.1240IP.01」は、自動巻きのパーペチュアルカレンダー搭載モデルとして、世界最薄クラスを誇る1本です。ムーブメントの厚みはわずか2.89mm、ケース厚も6.3mmに抑えられ、極限までの薄型化を実現しています。さらに、永久カレンダーに加えてムーンフェイズ機構も搭載し、機能性と美しさを兼ね備えた設計となっています。

本モデルは、2018年の国際時計見本市(SIHH)で発表されたプロトタイプを基に開発され、ケースおよびブレスレットには軽量かつ堅牢なチタンと、高純度のプラチナ950を組み合わせたラグジュアリーな仕様が採用されています。深みのあるブルーのダイヤルは、星降る夜空を思わせるムーンフェイズとの調和により、スポーツモデルでありながらも気品漂う佇まいを演出。手首に馴染む軽やかな装着感と洗練されたデザインは、他にはない唯一無二の魅力を放ちます。

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ジュールオーデマ パーペチュアルカレンダー 26390OR.OO.D093CR.01

「26390OR.OO.D093CR.01」は、ピンクゴールドとブラウンで統一されたカラーリングにより、気品と落ち着きを兼ね備えた大人の装いを体現した1本です。搭載機能にはパーペチュアルカレンダー、ムーンフェイズ、デイト表示が含まれ、日常使いにおいても高い実用性を発揮します。

装飾を抑えた端正なデザインと、クラシカルなラウンド型のケースが調和し、フォーマルな装いとも好相性。あらゆるシーンで自然に馴染む洗練された佇まいが魅力です。ブランド創業者の名を冠した「ジュールオーデマ」コレクションにふさわしく、タイムレスな上品さを備えた正統派ドレスウォッチといえるでしょう。

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オーデマ・ピゲのおすすめモデルを5つ紹介


パーペチュアルカレンダーを搭載したモデル以外にも、オーデマ・ピゲには魅力的な時計が数多く展開されています。ここでは、その中でも選りすぐりの5本を紹介します。

ロイヤルオーク オフショア ダイバー 限定300本 15720CN.OO.A002CA.01

2021年にわずか300本限定で登場した「15720CN.OO.A002CA.01」は、ロイヤルオーク オフショアの中でもひときわ存在感を放つダイバーモデルです。300メートルの防水性能に加え、優れた耐磁性を備えており、過酷な環境下でも安心して使用できます。

ケース素材には高貴な輝きを放つホワイトゴールドを採用。さらに、硬質なセラミック製ベゼルを組み合わせることで、耐久性と実用性を高めています。ロイヤルオークを象徴する八角形のフォルムや、立体感のあるメガ・タペストリー模様を施した文字盤も健在で、視覚的なインパクトも申し分ありません。

洗練された上品さと逞しさを兼ね備えたこの1本は、海を愛する方やマリンスポーツを楽しむ方にとって、信頼できるパートナーとなるでしょう。

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ジュールオーデマ トゥールビヨン クロノグラフ 26346BC.OO.D002CR.01

オーデマ ピゲの創業者のひとり、ジュール・オーデマの名を冠した本コレクションは、時代に左右されない上品さを追求したデザインが魅力です。その中でも「26346BC.OO.D002CR.01」は、トゥールビヨンとクロノグラフという高度な複雑機構を1つにまとめ上げた、希少性の高いモデルです。

文字盤と裏蓋の両面にスケルトン仕様を採用することで、ムーブメントの構造美をあますところなく堪能できる仕上がりとなっています。一方で、ケースはクラシックなラウンドフォルムを採用しており、全体の印象に洗練された落ち着きを与えています。

搭載ムーブメントは、オーデマ ピゲ自社製の手巻きキャリバー「Cal.2936」。緻密な構造を支えるその精緻な作り込みは、機械式時計に魅せられた方にとって至高の鑑賞対象となることでしょう。時を超えて受け継がれる技術と美意識が詰まった、まさに芸術品とも呼べる1本です。

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ロイヤルオーク 26331ST.OO.1220ST.03

スポーティーさとラグジュアリーを兼ね備えたコレクションとして、1972年に誕生したロイヤルオーク。八角形のベゼルと、各角に施されたビス留め、そして文字盤を彩る格子状のグランド・タペストリー模様が、アイコニックなデザインを形づくっています。

なかでも「26331ST.OO.1220ST.03」は、ステンレススチールならではの重厚な輝きと精悍なクロノグラフ機能を備えたモデルです。全体をシルバートーンで統一しつつも、インダイヤルにブラックを採用することで鮮やかなコントラストを生み、洗練された存在感を放ちます。

爽やかさと力強さを両立したこの1本は、スポーツシーンに映えるだけでなく、フォーマルな装いにも自然に溶け込む、汎用性の高いタイムピースといえるでしょう。

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ミレネリー 4101 15350OR.OO.D093CR.01

横長の楕円形ケースが独特の存在感を放つ「15350OR.OO.D093CR.01」は、オーデマ ピゲの中でも異彩を放つミレネリーコレクションの1本です。文字盤は中央からあえてオフセットされており、内部機構が一部覗ける構造によって、機械式時計の魅力を視覚的に楽しめる設計となっています。

本モデルに搭載されているムーブメント「Cal.4101」は、日本人時計師・浜口尚大氏が開発責任者として携わり、約3年の歳月をかけて完成されたものです。浜口氏は、スイスの名門複雑機構専門工房「ルノー・エ・パピ」に籍を置いていた経験を持ち、同業界でも屈指の技術者として知られています。

見せることを前提に設計されたこのムーブメントと、それを引き立てる左右非対称のデザインが融合することで、他にはない立体的かつ芸術性の高い1本に仕上がっています。時計愛好家の探究心をくすぐる、唯一無二の機械美をご堪能いただけるモデルです。

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CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ クロノグラフ 26393ST.OO.A056KB.01

ダークグリーンのカラーリングが落ち着いた印象を与える「26393ST.OO.A056KB.01」は、視覚的な魅力だけでなく、実用性にも優れたクロノグラフです。ストップウォッチを作動させたままリセットと再スタートが可能なフライバック機構を搭載しており、瞬時の操作が求められる場面でも高いパフォーマンスを発揮します。

「CODE 11.59」という名称には、「Challenge」「Own」「Dare」「Evolve」という4つのキーワードに加え、日付が変わる直前の“11時59分”という時間帯が込められています。これは、受け継がれてきた伝統に革新を重ね、新たな時代を切り拓くというオーデマ・ピゲの哲学を象徴しています。

新たな挑戦を前にした方や、節目となるタイミングで特別な1本を求めている方にこそふさわしい、意味深く洗練されたタイムピースです。

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オーデマ・ピゲのパーペチュアルカレンダーには高い技術が詰まっている


1875年に創業し、世界三大時計ブランドの1つにも数えられるオーデマ・ピゲは、その歴史の長さも相まって魅力的なモデルが数多く存在します。なかでも、複雑機構の代表格であるパーペチュアルカレンダーを搭載しているモデルは、腕時計ファンであれば一度は手にしてみたいと思い描く方も少なくないでしょう。

脈々と受け継がれてきたブランドの技術力の高さを感じることができますので、この機会にぜひオーデマ・ピゲのパーペチュアルカレンダー搭載モデルの入手を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

佐藤高雅(さとうたかまさ)
株式会社ジェムキャッスルゆきざき ECソリューション室副室長

1996年生まれ。高校在学中に煌びやかな高級腕時計やジュエリーに興味を持つ。
大学在学中に某日本メーカ時計正規店でアルバイトを経験し卒業後、店舗販売員として2019年ジェムキャッスルゆきざきに入社。
3年間販売員を経験した後、時計の知識や文章力を買われECソリューション室へ異動。
以後ゆきざきサイトの文章やブログ記事、デザイン関連を統轄しており、メディア広報室立ち上げ時にはYouTubeレギュラー出演やニュース番組、中国系SNSにも出演する。

初めて購入した腕時計は、23歳でブレゲのマリーン2。
婚約時計はペアでジャガールクルトのレベルソ。
ランゲ&ゾーネ ランゲ1を手に入れるものの、自分には早すぎたと手放す。
40歳になったら記念で購入予定(理想)
好きなブランドは、ジャガールクルト・ランゲ&ゾーネ・FPジュルヌ。時計業界歴7年。

■経歴
2019年 株式会社ジェムキャッスルゆきざき/新卒
2021年 メディア広報室/設立
2022年 ECソリューション室/副室長
■得意領域
WEBライター
高級腕時計全般
■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
ジュエリーコーディネーター

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