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【時計職人に聞く】Part.4 メンテナンスの神髄、「時計職人」と言われる職人たち。

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グノモンGNOMON

【時計職人に聞く】Part.4 メンテナンスの神髄、「時計職人」と言われる職人たち。

少し温かくなって行くような、ならないような、春の気配を感じる探梅の時節。
時計好きの皆様方に、こころの息抜きとなるような記事をお届けできれば幸いです。

今回は職人と呼ばれる「時計技師」について少しお話ししたいのと、
興味深い資料をお借りしましたので皆様へご紹介したいと思います。

第4回のお題目は以下の通り↓↓

 

1.時計職人ってどんな人

時計職人と一口に言っても、
町の時計店のダンディなおじ様から、
メーカーや、いわゆる高級時計ファクトリーにいる方々まで実に様々な方がいらっしゃいますよね。

では、実際に時計職人といわれる方々はどんな基準で呼ばれているのか?
という素朴な疑問を追いかけてみたいと思います。

精密機器を取り扱う仕事だし、クォーツ式時計は内部にコイルなどが入っているし
きっと何か資格が必要なんだろうと漠然と思いますよね。

でも、実は…

一般的には時計修理に関わる仕事をする上で、必ず資格が必要なわけではないようです。

とこれだけで終わってしまっては、あっさりしすぎて「これで終わり?」
的な感じがしますので、「職人」という人たちはどうしたら職人になりえるのか?
と、もう一段階掘り下げて行きたいと思います。

2.一級時計修理技能士

「職人」としての技術力があると様々な角度から評価されるためには目安が必要ですよね!

やっぱり個々の技量の差があると思いますので、「この人は凄い技術をもっているんですよ~。」
となる標準化された基準がしっかりとあります。

その中では、【時計修理技能士】という国家資格認定が基準としてはわかりやすいのではないかと思います。

この、【時計修理技能士】の資格には
一番上位に特級、そして1級~3級までの各段階があります。

しかも、いきなり経歴の浅い人物が1級の試験を受けることができない資格となっています。
資格試験の受験要因にはなんと実務経験年数が設定されています。
実務経験のみですと、1級の受験資格は最長で7年です。
特級に関しては1級に合格してから5年です。

果てしない道のりです…

↓試験資格一覧です。

時計修理技能士

各要件で実務経験年数の設定は異なりますが、
それぐらい資格認定ということに技術に対する担保がしっかりとされているということですね。

すごいです…

 

ゆきざきの時計加工室にはこの【1級時計修理技能士】取得した職人が在籍しています。

今後その技術と知識を皆様へもお伝えしていきたいと思っていますので乞うご期待ください!!

↓試験資格画像の出展はコチラ
中央職業能力開発協会  JAVADA

 

3.グノモン(GNOMON)

グノモン(GNOMON)

グノモンてどんな意味だ?
とお思いの方も多いと思いますので調べました。

大きく2つの意味合いがあるようです。

1.日時計で使われる意味。
古代ギリシア語で「指示する者」「識別する者」という意味のようです。
時計においては日時計の影を落とすための棒や突起物をグノモンと定義するようです。

2.数学で使われる意味。
こちらは記述すると長くなりそうですので割愛しますが、
意味の起源は日時計の棒と地面との「垂直」という意味に起因するようです。

時計専門誌の「グノモンGNOMON」は1970年代に国内に流通していた時計の専門誌で、
現在は大学の付属図書館や、国立科学博物館にも蔵書として参考文献があるようです。

なかなか面白そうじゃないですか?

今回はその一部を持っているという猛者が弊社にもいましたので、
皆様へもご紹介したいと思います。

<↓こちらは記念すべき創刊号 1956年(昭和31年)2月の記載があります。>
グノモンgnomon
表紙だけでなく中身もあるそうですので何かのタイミングで改めてご紹介します。
創刊号の表紙はよく見ると日時計の絵が描いてありますね。

<巻頭はチェリーニ特集>
型番は3812 3813
グノモンgnomon

<昭和42年5月発売号 関東特集はデイトジャスト>
グノモンgnomon

<昭和44年7月号 こちらも巻頭はチェリーニ>
型番は3842 3822 ペアウォッチ
ちなみに裏表紙のセイコーレディースポーツは11,000円と12,000円です。
グノモンgnomon

<昭和44年8月号 巻頭はサブマリーナ>
裏表紙のセイコー ファイブ・スポーツは70m防水 サブは200m防水と対比も興味深いですね。
グノモンgnomon

<昭和43年12月号 巻頭はロレックス本社>
裏表紙はグランドセイコー ぶつけてきてますね~! 当時の雰囲気を感じます。
グノモンgnomon

掲載順序が一部時間軸通りでなくすみません…

5.続編へ続く…

続編では、時計技術の最高峰試験をご紹介したいと思います。
【米国時計学会公認高級時計師】
通称 C.M.W.(Certified Master Watchmakerの略称です。)と呼ばれる超難関資格です。

なかなか普段耳にすることも少ない資格かと思いますが、
次回はこの辺をご紹介していきますね!

なにせこの資格が超絶技巧らしいです。

次回もお楽しみに!

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