

パテック フィリップ ノーチラス プチコンプリケーション 5722G-001/5724R-001を徹底解説|宝飾 × プチコン × 薄型が融合した希少モデルの魅力とは

パテック フィリップ ノーチラスの中でも、5724R-001と5722G-001は特別な存在です。贅沢なバゲットダイヤモンドをまといながら、薄型のプチコンプリケーションを搭載し、ムーンフェイズやパワーリザーブ表示を美しく収めています。40mmという日常使いしやすいサイズで、宝飾時計でありながら機構美も味わえる完成されたラグジュアリーウォッチです。本記事では、その魅力を詳しくご紹介いたします。
「宝飾 × プチコン × 薄型 × ノーチラス」4つの要素が矛盾なく成立していることの異常性

宝飾・プチコンプリケーション・薄型ケース・ノーチラスの造形美という、通常なら互いに干渉して成立しにくい4つの要素が、高い完成度で調和している点がこのモデル最大の特徴です。なぜ成り立つのか、その理由を徹底解説します。
ノーチラス × プチコンプリケーション 唯一無二の顔
ノーチラスのプチコンプリケーションは、搭載されているパワーリザーブ、ムーンフェイズ+日付表示、右下のスモールセコンドという非対称レイアウトで、本来ダイヤルバランスが崩れやすく、視認性や造形の整合性を保つことが極めて難しい構成です。
しかしノーチラス特有のラウンド・オクタゴンケースと柔らかな曲線面、そして横方向のラインが、複数の表示機構が生む情報の重心を巧みに受け止め、視覚的な安定を実現しています。結果として、この複雑な構成が破綻せず、むしろ高度な均整美を感じさせるデザインへと昇華されています。
技術と造形が同じレベルで成立していることこそ、パテックフィリップの技術の結晶であり、ノーチラス プチコンの大きな魅力です。
ラグジュアリーの根拠はダイヤモンドにある
近年のSNSやメディアでは、複雑機構や資産性の高さをもって高級性を語りがちですが、時計におけるラグジュアリーの最も確かな根拠は、使用されるダイヤモンドの品質とセッティング精度にあります。
バゲットダイヤの透明度、カットの均質性、反射角の揃い方、そしてベゼルに寸分の狂いなく収まるセッティング精度。これらが揃って初めて本物の宝飾といえます。
5724Rと5722Gは、この基準を高い次元で満たしており、超富裕層向けの本格宝飾時計としての存在感を確立しています。
ノーチラス 5724R-001 温度をまとったローズゴールドの艶と複雑
ローズゴールドの柔らかな温度感と、パテック フィリップが築き上げた複雑機構が、驚くほど自然に融合した一本です。宝飾、プチコン、薄型設計のすべてが完璧に成立し、見た目の艶感と技術の奥行きを同時に味わえる点が特徴です。その魅力を解説します。
ローズ × バゲットの黄金比。温度感のあるラグジュアリーの究極形
5724R-001が放つ魅力の核心は、ローズゴールドの柔らかな色調と、均整の取れたバゲットダイヤモンドの配置が生む温度のあるラグジュアリーにあります。
バゲットダイヤは透明度、カット精度、反射角の統一が要求される極めて難易度の高い宝飾仕様ですが、パテックはそれをケースフォルムに完璧に沿わせ、過度にならず上品な光を生み出しています。ローズゴールドの暖かい輝きは、宝飾の強さと柔らかさを両立させ、視覚的にも腕元の存在感としても極めて調和的です。
時計単体としての美しさではなく、着用時に空気を変える温度と艶を持つ点こそ、ローズ×バゲットの黄金比が到達した価値と言えるでしょう。
ムーンフェイズもパワーリザーブも美しく見える、奇跡のレイアウト
5724Rのダイヤルは、パワーリザーブ、ムーンフェイズ、日付針、スモールセコンドが並ぶ非常に情報量の多い構成です。
本来、左右非対称の複雑表示はバランスが崩れやすく、表示位置のわずかなズレが全体の美観を損ないます。しかし、ノーチラス特有のラウンド・オクタゴンケースと水平エンボスのダイヤルが情報の重心を自然に受け止め、各表示が独立しながらも共存する表情を実現しています。
複雑表示が美しさの要素として成立しているのは、パテックの設計精度とノーチラスの造形美が噛み合っているからです。
世界的に枯渇する宝飾プチコン。5724Rが特別視される理由
近年、宝飾ノーチラスの需要は世界的に高まり、特に製造数の少ないプチコンプリケーションを搭載したモデルは、供給量が極端に少ない領域です。
5724Rは、宝飾時計としての華やかさに加え、複雑機構と薄型自動巻きを同時に成立させた希少な設計思想を持つため、単なるラグジュアリーピースとしてではなく技術と宝飾の両立を成し得た数少ない成功例として評価されています。
またローズゴールド×バゲットの組み合わせは市場での再流通数が低く、良好なコンディションの個体は世界規模で奪い合いの状況です。入手機会の希少性こそ、5724Rが特別視される最大の理由です。
白の静寂。プチコンとホワイトゴールドの完成形

ノーチラス 5722G-001は、ホワイトゴールドの冷ややかな輝きと、プチコンプリケーションが描く複雑な表情が静かに溶け合う一本です。直線的な宝飾の光と機構の奥行きが、ノーチラスらしい端正さを際立たせます。その魅力を説明します。
余計な主張が一切ない。直線美の宝飾としての5722G
5722G-001は、宝飾ノーチラスの中でも特に直線美が際立つモデルです。ホワイトゴールドはローズやイエローに比べ反射が鋭く、バゲットダイヤモンドの持つ直線的なファセットが最も美しく見える素材です。
つまり、ホワイトゴールドこそバゲットを正しく光らせる金属であり、光学的にも合理性の高い組み合わせといえます。パテック フィリップはこの特性を活かし、ケースラインに正確な角度でバゲットをセッティングすることで、過度な派手さを排しながら卓越した宝飾精度を表現しています。
無駄を削ぎ落とした端正な光。
これこそ5722Gが放つ、静かでありながら圧倒的な存在感です。
ホワイトの冷たさに、ムーンフェイズの青が差す静のロマン
5722Gの魅力は、ホワイトゴールドの冷たい輝きの中に、ムーンフェイズの深い青がわずかな温度差として存在する点にあります。
白い金属は光を均一に散らし、視覚的な邪念を排除するため、複雑機構のディテールがよりクリアに浮かび上がります。そこにムーンフェイズの青と日付表示の優しいニュアンスが入り込むことで、冷静さの中に時を刻むロマンが生まれるのです。
この静と動の対比は、ホワイトゴールドモデルならではの美学であり、5722Gをただの宝飾時計ではなく、時間表現を伴う作品へと昇華させています。
派手ではなく、端正に。5722Gが唯一の存在になる理由
宝飾ウォッチは往々にして装飾の強さが前面に出るものですが、5722Gはその対極に位置します。
派手さを避け、精密に整えられた直線と曲面だけで魅せる構造としての美が中心に置かれています。ホワイトゴールドが持つ無機質な輝き、バゲットの均整、そしてプチコンの複雑表示が、ノーチラスのラウンド・オクタゴンケースの中で驚くほど静かに調和しているのです。
技術・造形・素材の関係性が唯一無二のバランスで成立している点が、5722Gを特別な存在へと押し上げています。
ゆきざきが所有するパテック フィリップ ノーチラス 5722G-001/5724R-001を紹介

ゆきざきが誇るパテック フィリップ ノーチラスの中でも、特に希少性と完成度で突出する5722G-001と5724R-001の2本をご紹介します。宝飾精度、プチコンプリケーション、薄型設計が高度に融合した特別な個体であり、それぞれの特徴と魅力を専門家として紹介します。
パテック フィリップ ノーチラス 5722G-001 まとめ
5722G-001は、ホワイトゴールドが持つ冷静で無機質な輝きの上に、バゲットダイヤモンドの直線的な光が重ねられた、極めて端正な宝飾モデルです。
ホワイトゴールドは光の乱反射を抑える性質があるため、バゲットのファセットがよりシャープに見え、宝飾ウォッチにありがちな派手さを排した静かな高級感を生み出します。
そこにプチコンプリケーションが加わることで、精密な情報表示と造形美が破綻なく共存しています。宝飾 × プチコン × ノーチラス造形というバランスが高度に取れた、世界的に見ても稀少な仕様です。
パテック フィリップ ノーチラス 5724R-001 まとめ
5724R-001は、ローズゴールドの柔らかな温度感と、均整の取れたバゲットダイヤモンドの輝きが見事に調和した宝飾プチコンです。
ローズゴールドは肌の上で最も自然に馴染む貴金属であり、そこにバゲットの透明度と精密なセッティングが合わさることで、華やかでありながら艶を帯びたラグジュアリーを形成します。ムーンフェイズやパワーリザーブといった複雑表示を搭載しながら、ケース径40mm・薄型自動巻きを実現している点はパテックの技術力の象徴です。
視覚・技術・装飾が均衡した、ローズ系ノーチラスの中でも突出した完成度を持つ個体です。
まとめ

5722G-001と5724R-001は、宝飾時計としての美しさと、プチコンプリケーションが持つ技術的豊かさを、40mmという理想的なサイズと薄型自動巻きで完璧に融合させた稀有なノーチラスです。
ホワイトゴールドが描く静かな端正さと、ローズゴールドが放つ温度のある艶やかさ。いずれも宝飾・機構・造形が互いを引き立て合い、完成品としてのバランスが驚異的に高いことが分かります。
宝飾×ノーチラス プチコンがここまで美しく調和した腕時計は極めて少なく、2本はまさにノーチラスが到達した希少な完成形と言えるでしょう。
この記事の監修者

佐藤高雅(さとうたかまさ)
株式会社ジェムキャッスルゆきざき ECソリューション室副室長
1996年生まれ。高校在学中に煌びやかな高級腕時計やジュエリーに興味を持つ。
大学在学中に某日本メーカ時計正規店でアルバイトを経験し卒業後、店舗販売員として2019年ジェムキャッスルゆきざきに入社。
3年間販売員を経験した後、時計の知識や文章力を買われECソリューション室へ異動。
以後ゆきざきサイトの文章やブログ記事、デザイン関連を統轄しており、メディア広報室立ち上げ時にはYouTubeレギュラー出演やニュース番組、中国系SNSにも出演する。
初めて購入した腕時計は、23歳でブレゲのマリーン2。
婚約時計はペアでジャガールクルトのレベルソ。
ランゲ&ゾーネ ランゲ1を手に入れるものの、自分には早すぎたと手放す。
40歳になったら記念で購入予定(理想)
好きなブランドは、ジャガールクルト・ランゲ&ゾーネ・FPジュルヌ。時計業界歴7年。
■経歴
2019年 株式会社ジェムキャッスルゆきざき/新卒
2021年 メディア広報室/設立
2022年 ECソリューション室/副室長
■得意領域
WEBライター
高級腕時計全般
■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
ジュエリーコーディネーター




