腕時計                  

GMTマスター

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GMTマスター系譜

初代GMTマスターⅠ (Ref6542) 1955年~59年
Cal.1066

パワーリザーブ48時間、防水機能50m、ケースサイズ38mm
1950年代は、飛行機の発展により大陸を跨いで移動をすることがポピュラーになった時代。当時最大級であった、パン・アメリカン航空の要望を受けて誕生したのが、GMTマスターである。

初代GMTマスターⅠは、赤青ベゼルとミラーダイアルを搭載し38mmのケースサイズと、現行についているリュウズガードが無い事が特徴である。当初プレキシガラス製だったが、衝撃に弱い事もありアルミ製に変更され、54年の販売開始から59年頃まで生産された。

第2世代 GMTマスターⅠ(Ref1675)1960年~1980年

1960-65年 Cal.1566 /65-80年 Cal.1575

パワーリザーブ36~48時間、防水性50m、ケースサイズ40mm

ケースサイズが40㎜になり、この頃からブレスレットがジュビリーとオイスターブレスの2種類がラインナップされ、現行でもデザインと実用性として欠かせないリュウズガードが付いた。GMTマスターを身に着けていたことで有名な、チェゲバラもこのモデルを着用していたこともあり、現代でも非常に人気なアンティーク時計として有名。約20年間に渡り製造されたロングセラーモデルである為、発売当初と65年以降の搭載ムーブメントが異なっている。

第3世代 GMTマスターⅠ(Ref16750)1981年~1988年

パワーリザーブ48時間、防水性100m、ケースサイズ40㎜

Cal.3075

第2世代と比べ、大きなデザイン変更は無いが、ムーブメントを28,800振動の

Cal.3075を搭載し高精度化を図ると共に、カレンダーのクイックチェンジ機能を備え、操作性も向上する。そして防水性能は50mから100mへと進化を遂げた。

ロレックスが実用腕時計の最高峰と呼ばれる所以を、この頃から見せつけることになる。

初代GMTマスターⅡ(Ref16760)1983~1988年

パワーリザーブ48時間、防水性100m、ケースサイズ40㎜

Cal.3085

1983年に誕生した、GMTマスターⅠの上位機種となるGMTマスターⅡ。

そのファーストモデルであるRef.16760。 GMTマスターⅠと何が違うかと言えば、短針のみを単独で動かすことが可能。そしてベゼ

ルとの併用により、最大3つのタイムゾーンを1つの時計で把握する事が出来る。

そしてGMTマスターⅠと差別化をする為、ベゼルカラーはレッド×ブラックのみの展開だった。GMTマスターⅠはプラスチック風防であったが、Ⅱに関してはサファイアクリスタル風防を装備している点からも、このモデルの誕生はGMTマスターの上位機種として位置づけられている事が理解できる。中古市場における流通量は限りなく少なく、他のGMTマスターよりもケース厚が太い事から、ファットレディとも呼ばれている。

第4世代 GMTマスターⅠ(最終モデル)(Ref16700) 1989年∼1999年

パワーリザーブ48時間、防水性100m、ケースサイズ40㎜

Cal.3175

GMTマスターⅠとしての最終モデルRef16700はⅡと同じように風防がサファイアクリスタルへと変更された。それまではブレスレットがシングルロックだったのに対して、95年頃から現行でも使用されているダブルロックになり、実用性が更に上がった。

また機能面では、GMTマスターⅡに軍配が上がるが、このモデルに搭載されているムーブメントCal.3175はメンテナンス性が高い事から、現代でもロレックスの傑作ムーブメントと呼ばれている。

第2世代 GMTマスターⅡ (Ref.16710) 1989年∼2007年

パワーリザーブ48時間、防水性100m、ケースサイズ40㎜

Cal.3185

初代GMTマスターⅡに搭載されていた、Cal.3085からCal.3185に変わり細かい部分の変更が加えられると、精度面や耐振性においても更に安定した機能面と実用面において、この年代において最高クラスのムーブメントを誇った。それは約20年ともいえるロングセラーを見るに明らかで、この頃から、金無垢やコンビ素材といった素材違いの同じモデルが誕生するなど、現行のGMTマスターの礎を担っている。

第3世代 GMTマスターⅡ(Ref.116710LN)1990年~2019年

パワーリザーブ48時間 防水性100m ケースサイズ40mm

Cal.3186 第2世代は、Cal.3186へ移り変わりパラクロム製ヒゲゼンマイが採用されたことにより、磁場や温度変化、衝撃などにより精度等による悪影響を受けることが多かった弱点が克服された。このキャリバー誕生にロレックスが費やした年月は5年間といわれている。そしてこのモデルから、新たにセラミック素材が採用され、ロレックス初のセラミック搭載モデルとなる。ブレスレットでは、それまでのロレックスによく見られたブレス伸び問題が、この頃から技術の進歩により軽減され中央の駒が鏡面仕上げとなった。2013年以降の同モデルでは、夜光塗料がルミノバからクロマライトへと変更され、暗闇では青く光るようになっ

た。

第4世代 GMTマスターⅡ(Ref.126710BLRO)2018年~

パワーリザーブ70時間、防水性100m、ケースサイズ40mm

Cal.3285

セラミックベゼルの赤青カラーがステンレスモデルに登場。

代4世代となるこのモデルは、ヴィンテージさを感じさせるジュビリーブレスが

採用されており、新たに開発されたムーブメントを搭載している。この新しいCal.3285には、ロレックスが特許を取得した「クロナジーエスケープメント」の技術が加わっており、

効率化と磁気の影響も受けにくいため、パワーリザーブは70時間に延長された。

第5世代 GMTマスターⅡ(Ref.126710BLNR)2019年~

パワーリザーブ70時間、防水性100m、ケースサイズ40mm

Cal.3285

新型モデルRef.126710BLROの登場から1年が経過し、前モデルより登場した青黒ベゼルが引き続き発表された。Cal.3285により、GMTマスターは実用性や安定性のみならず、

コストパフォーマンス力も魅力的に見せる、その技術力と革新的な発想力はこの先の長い未来を見据えても、更に発展を続けていくであろう。

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