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IWC ポルトギーゼ クロノ グラフの魅力とは|歴史・特徴・人気モデルを紹介

IWCのポルトギーゼはブランドを代表するモデルとして、世界中の方から愛されています。中でもクロノグラフモデルは、特徴的なデザインをしており、スポーツモデルが好きな方に選ばれているモデルです。

そこで、IWCのポルトギーゼの特徴や歴史、クロノグラフモデルの魅力を中心に解説します。また、クロノグラフモデルのおすすめモデルの紹介も行っているため、IWCの腕時計を探している方もぜひ参考にしてください。

IWCの「ポルトギーゼ」とは


ポルトギーゼは、IWCを象徴するモデルの一つです。ここでは、ポルトギーゼの誕生の歴史から、人気になった理由まで確認していきましょう。

ポルトギーゼ誕生の歴史

1868年にフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズがIWCを創設し、画期的な機能を備えた懐中時計を作成しました。そして、20世紀に入ると腕時計専用のムーブメントを開発するなど、腕時計の製造にも力を入れています。

そして、1939年にポルトガルの商人に腕時計の製造を依頼され、手がけたのがポルトギーゼです。商人からの要望は、当時高い精度を誇っていた航海用時計に負けない性能の腕時計がほしいというものでした。

IWCは高い精度を実現するために、懐中時計用に作られたムーブメントをわざわざ腕時計用に作り変えて搭載したのです。そのようにして、ポルトガル商人の要望に応えた名作がポルトギーゼだったのです。

1993年に復刻してから市場で人気に

ポルトギーゼは、高い精度を実現した名作であったのですが、当時としては大きいケースサイズとなってしまい市場での売上は伸び悩みました。そして、しばらくはIWCのラインナップから外れていたのですが、1993年にIWC125周年を記念して復活。

41mmのケースサイズは、1990年代では一般的なサイズとなっており、クラシカルなデザインも相まって人気を博しました。また、パイロットウォッチなど、大型なモデルと比較してケースの厚みは薄く、洗練されたデザインも相まって、ドレスウォッチとして愛用する方もいます。

現在ではクロノグラフモデルから、さまざまなコンプリケーションを搭載した高級モデルまで、幅広いバリエーションが展開される程の人気モデルとなっています。

IWCポルトギーゼ クロノグラフとは


IWCのポルトギーゼの中でも、特に人気を集めているものにクロノグラフを採用したモデルがあります。モデルごとにクロノグラフの配置や数が異なっているため、バリエーションの豊富さも人気の一つです。

代表モデルであるポルトギーゼ・クロノグラフシリーズでは、6時位置にスモールセコンド、12時位置に30分積算計が配置されています。また、パーペチュアルカレンダーを採用しているモデルでは、クロノグラフとカレンダーで3つ以上の窓が使われており、デザイン性の高さをかもしだしています。

クロノグラフモデルはどうしてもスポーティな印象をあたえやすいですが、ポルトギーゼはドレッシーさを持っているため、時計好きから愛されているのです。

IWCポルトギーゼの2019年モデルチェンジ後の比較


IWCのポルトギーゼは、2019年のモデルチェンジで大きく仕様が変更されました。ここでは、主な変更点を3つ紹介します。

ムーブメントが自社製に変更

モデルチェンジの大きな変更点に、ムーブメントを完全自社製のものに変更した点があげられます。

IWCのポルトギーゼは、2019年のモデルチェンジまでCal.79350が主に使用されてきました。このCal.79350は、スイスの大手ムーブメント会社ETA社が作成したETA7750をカスタマイズしたものです。

しかし、ETA社はオメガなどの高級腕時計グループ「スウォッチ・グループ」以外へ、2020年以降ムーブメントを提供しないことを決定しました。IWCはこの事態に対応するため、ポルトギーゼにふさわしいムーブメントを自社で作成することを決定。その結果生まれたのが、Cal.69355でした。

Cal.69355は量産仕様にチューニングされており、コストを抑えることに成功しています。

裏ブタがシースルーバックに

2019年のモデルチェンジでは、文字盤などの見た目部分では大きな変更はありませんでしたが、裏ブタに大きな変更が加えられました。2019年以前のモデルでは、裏ブタは金属が使用されていましたが、モデルチェンジ後はガラス製となっておりシースルーとなっています。

そのため、自社製となったCal.69355のムーブメントを実際に目で見て楽しむことができるようになりました。クロノグラフ操作時のコラムホイールやスイングピニオンの動きが見えるようになったため、時計好きにはうれしい変更点といえるでしょう。

ベルトの仕様が変わった

ベルトの仕様もモデルチェンジで変わっており、これまでの片開き式から両開きのバックルに変わっています。両開きのバックルとなることで、見た目以外にも一般的な革ベルトに変更しやすいという特徴があります。

片開きのバックルの場合、一般的な革ベルトを使うと左右のバランスが取れず、見た目が美しくないですが、両開きであれば気兼ねなく変更できる点がメリットです。

IWCポルトギーゼクロノグラフの購入前に知っておきたいポイント


IWCのポルトギーゼクロノグラフは、魅力的なモデルではありますが、好みがわかれる部分もいくつかあります。そこで、購入前に押さえておきたいポイントを3つ紹介します。購入後に後悔しないためにも、ぜひ事前に確認しておきましょう。

ケースサイズが大きめ

IWCのポルトギーゼはどれも40mm以上のケースサイズであるため、一般的な高級腕時計と平均かそれ以上となっています。また、コンプリケーションを搭載したモデルの中には、44mmを超えるものもあり、一回り大きな見た目をしています。

ケースサイズはかなり好みがわかれる部分ではありますが、一般的に日本人の細い腕回りの場合、38mmぐらいのモデルがちょうどよいとされているのです。大きすぎるとスーツの袖に引っかかってしまう可能性があるため、着用する場面も考慮するとよいでしょう。

防水性が高くないモデルがある

ポルトギーゼはクロノグラフを採用しているモデルも多いですが、本体性能はドレスウォッチに寄っています。そのため、防水性能は本格的なダイビングウォッチと比較してやや低めとなっているのです。

例えば、現行モデルのIW371626は3気圧となっており、そこまで防水性能は高くありません。もしも、防水性能や高い耐久性能を持った腕時計がほしい場合は、ダイバーズウォッチやパイロットウォッチを選ぶことをおすすめします。

インデックスのデザインの好みがわかれる

ポルトギーゼのインデックスはアラビア数字で書かれたモデルが多く、他の腕時計と比較すると特徴的なものとなっています。アラビア数字で立体的なデザインを実現しようとすると、曲線部分が難しいため、バーインデックスもしくは12時など一部部分のみアラビア数字を採用していることが多いです。

しかし、ポルトギーゼはすべての時刻をアラビア数字で表現しているモデルが多く、他のモデルにはないデザインの特徴となっています。独自性の高い文字盤で剤であるため、愛好家も多いですが、好みがわかれる部分でもあるのです。

IWCポルトギーゼクロノグラフのおすすめモデル5選


IWCのポルトギーゼクロノグラフモデルは、これまで数々の商品が展開されてきました。ここでは、中でもおすすめのモデルを5つ紹介します。

ポルトギーゼ クロノグラフ IW371482

12時と6時位置に配された縦並びのクロノグラフが印象的な「IW371482」。本モデルでは、ピンクゴールドよりも深みのある色調を持つレッドゴールドをケース素材に採用しており、気品と華やかさを兼ね備えた独特の存在感を放ちます。さらに、ダイヤルにも同素材を用いることで、全体に統一感と高級感が漂う仕上がりとなっています。

ムーブメントには、信頼性に定評のある自動巻きキャリバーCal.79350を搭載。パワーリザーブは約44時間と、登場から時を経たモデルでありながらも、実用性において十分な性能を誇ります。クロノグラフの赤い針や、レザーストラップの黒とのコントラストも美しく、成熟した大人の腕元にふさわしい落ち着きと洗練を感じさせます。

派手さを控えつつも、細部に宿る確かな美意識が光る1本。タイムレスな魅力を求める方にこそおすすめしたい、IWCならではの上質なクロノグラフモデルです。

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ポルトギーゼ パーペチュアル・カレンダー 42 IW344203

「IW344203」は、ポルトギーゼ・コレクションの中でも高度な複雑機構を備えたパーペチュアルカレンダーモデルとして位置づけられる1本です。パーペチュアルカレンダーとは、一度設定すれば西暦2100年まで日付や曜日の自動調整が不要とされる極めて精緻な機構であり、トゥールビヨンやミニッツリピーターと並ぶ“世界三大複雑機構”の一つとして知られています。

本モデルでは、3時・6時・9時位置に配されたサブダイヤルに、日付・曜日・月といった情報がバランスよくレイアウトされており、視認性とデザイン性を高次元で両立。6時位置にはムーンフェイズも搭載されており、時の移ろいとともに変化する月の姿が詩的な情緒を添えています。

注目すべきは、複数のコンプリケーションを内包しながらも、ケースサイズを42mmに抑えている点です。ポルトギーゼらしい存在感はそのままに、装着感にも配慮された絶妙なプロポーションは、「クラシカルなポルトギーゼを着けたいが、サイズ感で迷っている」という方にも安心してご検討いただけます。

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ポルトギーゼ アニュアル カレンダー IW503501

「IW503501」は、ポルトギーゼ・コレクションにおいてアニュアルカレンダーを採用したモデルです。アニュアルカレンダーとは、一度の設定で年に一度、2月だけを手動で調整すればよい機構であり、一般的なカレンダー機能に比べて圧倒的に利便性に優れています。パーペチュアルカレンダーほどの複雑さを求めない一方で、日常使いにおいて高い実用性を誇るのが特長です。

12時位置には月・日付・曜日が横一列に並んで表示されており、視線を一つ動かすだけで日付情報を即座に把握できる設計となっています。こうした視認性の高さは、忙しい日常の中でも快適な使用感をもたらしてくれるでしょう。

さらに本モデルでは、3時位置にパワーリザーブ表示、9時位置にスモールセコンドを配置。これにより、パーペチュアルカレンダーモデルとはまた異なるダイヤル構成が実現されており、ポルトギーゼのクラシックな美学の中にモダンな要素を加えた仕上がりとなっています。

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ポルトギーゼ クロノグラフ 150イヤーズ 2000本限定 IW371601

「IW371601」は、IWC創業150周年を記念して2018年に発表されたポルトギーゼ・クロノグラフの限定モデルです。世界限定2,000本という希少性を持ちながらも、デザインはあくまで端正かつ上品。深みのあるブルーラッカー仕上げのダイヤルと、ホワイトのアラビアインデックスが美しいコントラストを描き、特別仕様にふさわしい華やかさと調和を実現しています。

搭載されているムーブメントは、IWCが自社開発した自動巻きキャリバー「Cal.69355」。高い信頼性とメンテナンス性に優れ、パワーリザーブは約46時間と、日常使いにおいても実用性を確保しています。

ケース径は41mmと現代的なサイズ感ながらも、黒のアリゲーターストラップとの組み合わせにより、控えめな印象を演出。多くの限定モデルが装飾性に寄る中で、本モデルはクラシカルな美しさと洗練された佇まいを両立しており、ビジネスやフォーマルといった日常のシーンにも自然に溶け込みます。

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ポルトギーゼ クロノグラフ IW371402

18Kピンクゴールドのケースが優美な輝きを放つ「IW371402」は、ポルトギーゼ・クロノグラフの中でもとりわけエレガントな1本です。インデックスと針にも同じくピンクゴールドが用いられており、ダイヤル全体に一貫性のある色調が生まれることで、清潔感と高級感を両立させた美しい仕上がりとなっています。

12時および6時位置にはクロノグラフの積算計が配されており、文字盤上に絶妙なバランスでレイアウト。くり抜きのデザインが視覚的にも軽やかさを添え、視認性とデザイン性を巧みに融合させています。

ストラップには高品質なクロコダイルレザーを採用。ピンクゴールドの温かみと相まって、装着者の品格を自然に引き立ててくれるでしょう。華美すぎず、しかし確かな存在感を放つ本モデルは、ドレッシーな装いの中に静かな個性を宿したい方におすすめの1本です。

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ポルトギーゼクロノグラフはIWCの中でも人気の高いコレクション


ポルトギーゼはIWCの中でも人気のモデルで、特にクロノグラフを採用したものは、人気を集めています。スポーティなデザインが多い、クロノグラフモデルの中で、ポルトギーゼはドレッシーな印象をあたえる珍しいモデルです。

場面を選ばずさまざまな場所で着用できるのも魅力の一つで、独特な文字盤デザインが気に入る方には特におすすめです。これからIWCの腕時計を着用したいと考えている方は、ぜひ検討してみてください。

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この記事の監修者

佐藤高雅(さとうたかまさ)
株式会社ジェムキャッスルゆきざき ECソリューション室副室長

1996年生まれ。高校在学中に煌びやかな高級腕時計やジュエリーに興味を持つ。
大学在学中に某日本メーカ時計正規店でアルバイトを経験し卒業後、店舗販売員として2019年ジェムキャッスルゆきざきに入社。
3年間販売員を経験した後、時計の知識や文章力を買われECソリューション室へ異動。
以後ゆきざきサイトの文章やブログ記事、デザイン関連を統轄しており、メディア広報室立ち上げ時にはYouTubeレギュラー出演やニュース番組、中国系SNSにも出演する。

初めて購入した腕時計は、23歳でブレゲのマリーン2。
婚約時計はペアでジャガールクルトのレベルソ。
ランゲ&ゾーネ ランゲ1を手に入れるものの、自分には早すぎたと手放す。
40歳になったら記念で購入予定(理想)
好きなブランドは、ジャガールクルト・ランゲ&ゾーネ・FPジュルヌ。時計業界歴7年。

■経歴
2019年 株式会社ジェムキャッスルゆきざき/新卒
2021年 メディア広報室/設立
2022年 ECソリューション室/副室長
■得意領域
WEBライター
高級腕時計全般
■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
ジュエリーコーディネーター




       
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