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パテック・フィリップの懐中時計とは|名作モデルとその魅力を徹底解説

パテック・フィリップは1839年の創業以来、腕時計が主流となった現代においても、高品質な懐中時計の製作を続けるメーカーとして、世界的な評価を得ています。伝統的な技術を継承しながら革新的な技術開発も進め、パテック・フィリップは芸術的価値の高い懐中時計を生みだし続けてきました。

そこで今回は、美しい装飾や複雑機構など、独自の魅力にあふれた懐中時計の世界を紹介するとともに、代表的なモデルの特徴や魅力について解説します。

パテック・フィリップとは


パテック・フィリップは、スイス高級時計製造の頂点に君臨する名門メゾンです。1839年の創業以来、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ ピゲと並び、世界三大時計メーカーとして揺るぎない地位を確立してきました。

パテック・フィリップの技術力を支えているのは、熟練職人による緻密な手作業です。また、独自で設定している「パテック・フィリップ・シール」は、世界最高水準の品質基準を設定しており、パテックフィリップはすべての商品が基準をクリアしています。

さらに、複雑時計「コンプリケーション」の製作にもたけており、1989年に発表された「キャリバー89」は、1,728個の部品と33種類の複雑機構を搭載した傑作として、世界的な評価を獲得しています。

パテックフィリップは時計づくりの芸術性と技術力が見事に調和した、世界中で認められている一流時計ブランドです。

パテック・フィリップの魅力


パテック・フィリップは1839年の創業以来、卓越した技術力と独自の品質基準で世界を魅了し続けています。ここでは、そんなパテック・フィリップの魅力を3つ紹介します。

スイス時計の技術力発展に貢献してきたブランド

パテック・フィリップは1839年の創業以来、180年以上にわたり時計製造の最前線で技術革新を牽引してきました。

まず、1845年に画期的な巻き上げ式リューズによる時刻合わせ機構の技術特許を取得し、スイス時計の技術発展に大きな影響を与えました。その後も、永久カレンダーやダブルクロノグラフの特許取得など、さまざまな技術を発明、高精度の時計の生産をし続けたのです。

そして、1932年に発表されたカラトラバは、Cal.96(クンロク)ムーブメントと共に機械式時計の究極のデザインとして、現代に名を残しています。常に時代の最先端を走り、スイス時計製造の歴史に輝かしい足跡を刻み続けているブランドです。

パテック・フィリップシールと永久保証

パテック・フィリップシールは、2009年から採用された独自の品質基準で、以前まで採用していた1886年制定のジュネーブシールよりも、さらに厳格な検査基準となっています。

例えば、ジュネーブシールはムーブメント単体での検査でしたが、パテック・フィリップシールでは実際の着用状態をシミュレーションした精度検査を行います。

また、部品の仕上げから組立後まで、徹底した品質管理を実施。さらに、年代を問わず修理やオーバーホールにも対応する永久保証によって、世代を超えて受け継がれる確かな価値を提供しています。

高度な技術から生みだされる複雑機構

高度な技術力をもつパテック・フィリップは、数々の特許取得実績が示すように複雑機構の製造を得意としています。

トゥールビヨン、ミニッツリピーター、永久カレンダー、スプリットセコンド・クロノグラフなどの複雑な機構は、時計に大きな価値を与える重要な要素です。特に永久カレンダーは、パテック・フィリップが世界で初めて実用化に成功し、現在も多くの製品に採用されている象徴的な機能です。

また、複雑な機能を2つ以上組み合わせたものを「グランドコンプリケーション」と呼び、時計製造の最高峰として世界中で高い評価を獲得しています。

パテック・フィリップの懐中時計とは


パテック・フィリップは1839年創業以来、最高級の懐中時計をつくり続けている名門ブランドです。高い技術力が表れている懐中時計は、時計愛好家から人気を集めており、生産数を調整しながら現在も販売されてきました。

伝統を守りながらも、シリコン製部品などの最新技術を取り入れ、正確で信頼性の高い時計を生みだしています。特に代表作「カラトラバ・グランドマスター・チャイム」は、史上最も複雑な機構を備えた傑作として、時計製造の新境地を開きました。

伝統と革新が調和したパテック・フィリップの懐中時計は、時計製造の最高峰として世界中で称賛されています。

パテック・フィリップの懐中時計コレクション


スイスの名門時計ブランド、パテック・フィリップ。180年を超える歴史の中でつくり続けてきた、伝統の技と最新技術が生みだす懐中時計コレクションを3つ紹介します。

972/1

パテック・フィリップが誇る名品「972/1」は、気品あふれるアンティークデザインが魅力的な懐中時計です。フラットな文字盤には、古き良き時代を想わせるレトロなアラビア数字と優美なリーフ型針が配置され、品格ある表情を見せます。

6時位置にはスモールセコンド、12時位置には36時間パワーリザーブ表示を備え、機能性も充実。控えめな色使いと平面的なデザインが上品なアンティーク感を演出し、イエローゴールド製ケースと同色のチェーンの組み合わせが、フォーマルな装いを格調高く引き立てます。

973

パテック・フィリップの懐中時計「973」は、洗練された現代的なデザインが特徴のモデルです。文字盤には細長いローマンインデックスと繊細な幅のレイルウェイ ミニッツトラックを配置し、6時位置のスモールセコンドと合わせて、美しい幾何学的なバランスを生みだしています。

時分針には視認性に優れたスペード型が採用され、実用性と優美さを両立。「972/1」と同様のイエローゴールド製ケースを備えながらも、より控えめで洗練された印象を放ちます。

上質な装いに寄り添う、気品と実用性を兼ね備えた名品として、時計愛好家から高い支持を集めているモデルです。

980

パテック・フィリップの「980」は、職人技が結実した横持ち懐中時計の最高峰モデルです。細部まで行き届いた保護機能を備え、蓋つきのハンターケースによってポケット内での傷つきを完璧に防止。

リュウズの繊細な仕掛けにより、蓋が滑らかに開閉し、瞬時の時刻確認を可能にしています。

上質なシルバー・オパーリン文字盤に施された粒子仕上げは、光の陰影を巧みに操り、ローズゴールドのブレゲ数字とブレゲ針が織りなす気品あふれる調和は、見る者の心を捉えて離しません。二重構造の裏蓋の向こうには、キャリバー17”’ SAV PSムーブメントの極限まで磨き上げられた精緻な仕上げが堪能できます。

パテック・フィリップの懐中時計のおすすめモデルを紹介


時計界の頂点に君臨するパテック・フィリップの懐中時計コレクションから、特に注目の4モデルを厳選して紹介します。

ポケットウォッチ 973J-001

ポケットウォッチ「973J-001」は、パテック・フィリップが誇る伝統的な時計製作技術の粋を凝縮した逸品です。

直径44mmのイエローゴールド製ケースには、上品な白塗装仕上げの文字盤を配し、植字のゴールドインデックスがクラシカルな美意識を際立たせています。ムーブメントには、名門ならではの技巧が宿る17”’ LEP PSキャリバーを搭載。

全137個の部品で構成された手巻き式ムーブメントには、18石の受石と7枚の受け板、さらにブレゲ式髭ぜんまいが組み込まれており、約50時間の安定したパワーリザーブを実現しています。

精緻なデザインと高い精度を兼ね備えた本モデルは、懐中時計愛好家はもちろん、目の肥えたコレクターからも格別の評価を得ています。イエローゴールド製のチェーンが付属しており、時計と共に携えることで、その存在感はいっそう際立ちます。世代を超えて受け継がれるにふさわしい、時を超えた芸術品です。

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ポケット ウォッチ 懐中時計 980R-001

パテック フィリップが誇るポケットウォッチ「980R-001」は、優美なローズゴールド製ケースに包まれた、格式と風格を兼ね備えた逸品です。

直径48mmの堂々たるケースには、シルバー・オパーリン仕上げの文字盤が配され、そこに繊細に配されたゴールド植字のブレゲ数字が、気品あるクラシカルな趣を醸し出しています。搭載されるのは、手巻き式キャリバー17”’ SAV PS。パテック フィリップが自社一貫製造で手がけるこのムーブメントは、精緻な技術力と審美性の融合を象徴しています。

「980R-001」は、伝統的な手巻き式時計の真髄を追求するコレクターにとって、まさに芸術品と呼ぶにふさわしい一本です。時計づくりにおけるクラフツマンシップと、時を超えて愛される美しさが結実した、パテック フィリップの真骨頂とも言えるモデルです。

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オープンフェース懐中時計 972/1J-001

オープンフェース懐中時計「972/1J-001」は、アンティークの風格と現代的な機能性が調和した逸品です。44.1mmのイエローゴールド製ケースには、クラシカルなアラビックインデックスと繊細なリーフ型針が美しく配され、格調高い佇まいを際立たせています。

6時位置にはスモールセコンド、12時位置にはパワーリザーブインジケーターを備え、視認性と機能性を兼ね備えた実用的なデザインが魅力です。搭載された手巻き式ムーブメント「キャリバー17”’ LEP PS IRM」は20石を使用し、約36時間のパワーリザーブを確保しています。

付属のイエローゴールドチェーンをベストのポケットから覗かせれば、装いに優雅なアクセントを添え、紳士の格をいっそう引き立てることでしょう。ただし、風防のないオープンフェース仕様であるため、ご使用の際には丁寧な取り扱いが求められます。

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ポケットウォッチ 980J-011

ポケットウォッチ「980J-011」は、卓越した素材選定と熟練の技術が結晶した、まさに時計芸術の粋と呼ぶにふさわしい一本です。

直径48mmのイエローゴールド製ケースには、シルバー・オパーリン仕上げの文字盤を配し、ゴールドの植字によるブレゲ数字が優雅に浮かび上がります。その気品あふれる佇まいは、時を超えて受け継がれる美意識を映し出しています。

搭載された手巻き式キャリバー「17”’ SAV PS」は、137個の部品と18石の受け石から構成され、ブレゲ式髭ぜんまいを採用。毎時18,000振動という安定した鼓動とともに、最大50時間のパワーリザーブを誇ります。これは、日常の使用においても高い実用性を兼ね備えていることを意味します。

ムーブメントには、パテック・フィリップ・シールが刻印されており、その仕上げの精緻さは眺めるたびに魅了されるほど。付属するイエローゴールドのチェーンは、懐中時計が愛された黄金時代の風格を現代に蘇らせます。

薄型ながら重厚な存在感を湛える「980J-011」は、フォーマルな場面においても装いを格調高く引き立てる存在。長きにわたり愛用いただける、真の名品です。

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パテック・フィリップは今も懐中時計の製作を続けている


パテック・フィリップは、185年以上の歴史を誇る高級時計ブランドとして、現在も美しい懐中時計をつくり続けています。熟練の職人が手作業で仕上げる懐中時計は、100年以上動き続ける優れた品質を誇ります。

銀や金、プラチナなど、贅沢な素材でつくられた美しいケースは芸術品そのもので、世代を超えて受け継がれる特別な存在です。ぜひ一度、パテック・フィリップの正規店で実物の魅力に触れてみてください。

この記事の監修者

佐藤高雅(さとうたかまさ)
株式会社ジェムキャッスルゆきざき ECソリューション室副室長

1996年生まれ。高校在学中に煌びやかな高級腕時計やジュエリーに興味を持つ。
大学在学中に某日本メーカ時計正規店でアルバイトを経験し卒業後、店舗販売員として2019年ジェムキャッスルゆきざきに入社。
3年間販売員を経験した後、時計の知識や文章力を買われECソリューション室へ異動。
以後ゆきざきサイトの文章やブログ記事、デザイン関連を統轄しており、メディア広報室立ち上げ時にはYouTubeレギュラー出演やニュース番組、中国系SNSにも出演する。

初めて購入した腕時計は、23歳でブレゲのマリーン2。
婚約時計はペアでジャガールクルトのレベルソ。
ランゲ&ゾーネ ランゲ1を手に入れるものの、自分には早すぎたと手放す。
40歳になったら記念で購入予定(理想)
好きなブランドは、ジャガールクルト・ランゲ&ゾーネ・FPジュルヌ。時計業界歴7年。

■経歴
2019年 株式会社ジェムキャッスルゆきざき/新卒
2021年 メディア広報室/設立
2022年 ECソリューション室/副室長
■得意領域
WEBライター
高級腕時計全般
■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
ジュエリーコーディネーター




       
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