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ヴァシュロン・コンスタンタン「トゥールビヨン」の魅力とは?歴史・仕組み・名作モデルまで紹介

世界三大高級時計ブランドの一つ、ヴァシュロン・コンスタンタン。なかでも、精巧な機構と芸術性を融合させた「トゥールビヨン搭載モデル」は、時計愛好家から長年にわたり高い支持を集めています。

「トゥールビヨン」の重力による誤差を補正する高度な機構は、まさに時計技術の粋を極めた存在です。この記事では、トゥールビヨン機構誕生の歴史や仕組みに加え、ヴァシュロン・コンスタンタンが誇る名作モデルや注目のおすすめモデルを厳選してご紹介します。

ヴァシュロン・コンスタンタンとは


ヴァシュロン・コンスタンタンは、パテック フィリップやオーデマ ピゲと並ぶ、世界三大時計ブランドの一つです。1755年の創業以来、260年以上にわたり伝統と卓越した技術力を受け継いできました。

極めて精巧なムーブメントや一点物の製作に挑む職人のこだわりこそが「雲上ブランド」と呼ばれる理由となっています。

ヴァシュロン・コンスタンタンはジュネーブに本社を構え、王侯貴族やセレブリティから長年支持されてきた名門であり、創業以来一度も歴史が途切れることなく、常に進化を続けている点も魅力です。

さらに、ジュネーブ・シールの取得など厳格な品質基準にもこだわり、芸術性や革新性も世界的に高く評価されています。

そもそも「トゥールビヨン」とは


精密機械の極みとも称される「トゥールビヨン」は、世界三大複雑機構の一つであり、発明家の情熱と革新によって誕生した伝説的な存在です。

ここでは、トゥールビヨン誕生の歴史や構造の特徴をわかりやすく解説します。

トゥールビヨン誕生の歴史

トゥールビヨンは、18世紀後半から19世紀初頭にかけて活躍した天才時計師アブラアン-ルイ・ブレゲによって発明された画期的な機構です。1801年に特許を取得したことで、時計史に名を刻みました。

当時の懐中時計はポケットに入れて持ち歩くのが一般的で、常に垂直向きで携帯していると重力がムーブメントに影響を与えるため、精度の低下が課題となっていました。ブレゲはこの問題に挑み、ムーブメント全体を回転させるトゥールビヨンによって重力の偏りを分散できる仕組みを開発。

時計愛好家からも「究極の技巧」と呼ばれ、現代の高級時計にも多大な影響を与えています。ブレゲは数々の革新をもたらし、「時計の歴史を200年早めた男」と称賛されています。

トゥールビヨンの仕組み

トゥールビヨン誕生の背景には、時計の精度向上という明確な目的があります。ヒゲゼンマイに重力がかかると、時計の心臓部であるテンプが影響を受け、精度が乱れやすくなります。解決策として、テンプやガンギ車、アンクルなどの調整機構を「キャリッジ」と呼ばれるケージに納め、回転させ続けることで重力を分散させる仕組みが生まれました。

さらに、通常の機構と異なり、4番車が固定されているため、トゥールビヨン搭載モデルにはほとんど秒針がありません。トゥールビヨンという名称はフランス語で「渦」を意味し、動きの美しさも大きな魅力です。

多くの時計メーカーが文字盤や裏蓋を大胆にくり抜き、機構の回転をアートのように堪能できるデザインに仕上げています。

ヴァシュロン・コンスタンタンのトゥールビヨンモデルの魅力


ヴァシュロン・コンスタンタンのトゥールビヨンモデルは、世代を超えて受け継がれる芸術性と最先端の技術が融合した逸品です。

ここでは、トゥールビヨンモデルの魅力や進化のポイントをわかりやすく解説していきます。

世代を超えて受け継がれる芸術作品

ヴァシュロン・コンスタンタンのトゥールビヨンモデルは、単なる高級時計の域を超え、世代を超えて受け継がれる芸術作品として高く評価されています。キャリッジのデザインにはブランドを象徴するマルタ十字が取り入れられ、造形美の中にクラフトマンシップと深い歴史が息づいています。

面取りやブロックポリッシングといった細部にまでこだわった仕上げによって、光の反射まで美しく演出。さらに、ジュネーブ・シールの基準は仕上げや精度、耐久性など、スイス時計の最高峰を示す証であり、ごく一部の時計だけが認められる厳格な認証です。

タイムレスな価値を備え、長く愛される逸品となっています。

回転システムは進化を続けている

ヴァシュロン・コンスタンタンのトゥールビヨンは、伝統を受け継ぎながらも、常に技術革新が進められています。近年では従来の単一軸に加え、ダブルやトリプルといった複数軸のトゥールビヨンも登場し、回転システムはさらに高度な領域へ発展しました。

2つや3つのトゥールビヨンを搭載したモデルも存在し、複雑機構を象徴する存在として注目されています。さらに、1920年に発表された「フライングトゥールビヨン」は、片側のみで支持する構造によってキャリッジが宙に浮いているような美しい視覚効果を実現しました。

こうした進化を重ねることで、トゥールビヨンは今もなお多くの時計愛好家を魅了し続けています。

ヴァシュロン・コンスタンタンの代表的なトゥールビヨン搭載機


ヴァシュロン・コンスタンタンが誇るトゥールビヨン搭載モデルの中から、伝統と革新を体現する代表的な2機種を厳選しました。

それぞれの特徴や魅力をわかりやすく解説します。

トラディショナル・トゥールビヨン 6000T/000R-B346

ヴァシュロン・コンスタンタン「トラディショナル・トゥールビヨン 6000T/000R-B346」は、伝統と気品を兼ね備えたドレスウォッチです。直線的なラグやシンプルな針が、全体の上品な佇まいを一層引き立てます。

マルタ十字をモチーフとしたトゥールビヨンが存在感を放ち、手元に格別な風格を演出します。自社製ムーブメントCal.2160/1は精緻な仕上げと約80時間のロングパワーリザーブを誇り、ケースバックから緻密な意匠を眺める楽しみも魅力の一つ。

エレガンスと機能性を両立した、時を超えて愛されるハイエンドモデルといえるでしょう。

フィフティーシックス・トゥールビヨン 6000E/000R-B488

「フィフティーシックス・トゥールビヨン 6000E/000R-B488」は、ヴァシュロン・コンスタンタンの中でも比較的新しい「フィフティーシックスコレクション」のハイエンドモデルです。伝説のRef.6073にオマージュを捧げ、クラシックな文字盤とモダンなケースデザインが美しく調和しています。

大胆なケースの造形と古典的なダイヤルのコントラストが、このモデルならではの個性を引き立てている点も魅力です。トゥールビヨン機構やリューズ、ラグにはブランドを象徴するマルタ十字が随所にあしらわれ、細部の仕上げにも妥協がありません。

伝統と革新が融合したデザインが目を引き、日常はもちろん特別なシーンにも映える存在感を放ちます。所有する喜びや満足感を存分に味わえる1本です。

ヴァシュロン・コンスタンタンのトゥールビヨンおすすめモデル3選


ヴァシュロン・コンスタンタンが誇るトゥールビヨン搭載モデルの中から、特におすすめしたい3つのモデルを厳選しました。

ヴァシュロン・コンスタンタンのトゥールビヨンモデルの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

オーヴァーシーズ トゥールビヨン ブティック限定 6000V/110A-B544

「オーヴァーシーズ トゥールビヨン ブティック限定 6000V/110A-B544」は、“旅”というコンセプトを洗練された意匠と高精度なメカニズムで体現した、スポーティーかつエレガントなタイムピースです。

シグネチャーであるマルタ十字をあしらったトゥールビヨン・キャリッジを備え、厚さわずか5.65mmという超薄型の自動巻きムーブメントを搭載。22Kゴールド製のペリフェラルローターがムーブメント外周を回転することで、美しいキャリバーの全景をシースルーケースバック越しに堪能できます。

さらに、約80時間というロングパワーリザーブを確保しており、機械式時計としての実用性も申し分ありません。

ブルーラッカー仕上げの文字盤は奥行きのある艶やかさを湛え、インターチェンジャブル仕様のブレスレットやラバーストラップとの組み合わせにより、シーンやスタイルに応じた多彩な表情を演出します。

高い審美性と機能美を見事に両立させた、ヴァシュロン・コンスタンタンならではの技術と哲学が息づく逸品です。

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マルタ トゥールビヨン 30066/000P-8817

「マルタ トゥールビヨン 30066/000P-8817」は、プラチナ製ケースと上質なレザーストラップが織りなす、贅沢かつ気品あふれるタイムピースです。約36mm×34mmの程よいサイズ感が手元に洗練された存在感を添え、スケルトンダイヤルから覗く精緻なムーブメントが、時計愛好家の心を魅了します。

手巻きムーブメントを搭載し、デイト表示やパワーリザーブインジケーターといった実用性にも配慮。トゥールビヨンの繊細な動きと、プラチナケースが放つシルバーの輝きが美しく調和し、フォーマルな装いにも格調を添えます。

技巧と芸術性が高次元で融合した本モデルは、機械式時計を芸術として味わいたい方はもちろん、真の価値を求めるコレクターにもふさわしい逸品です。

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オーヴァーシーズ ・トゥールビヨン 6000V/110R-B733

「オーヴァーシーズ・トゥールビヨン 6000V/110R-B733」は、サンバーストサテン仕上げのブルーラッカードダイヤルと18Kピンクゴールドケースが織りなす、優雅さと現代性が共存したタイムピースです。

心臓部には、厚さ5.65mmという超薄型の自動巻きトゥールビヨンムーブメント、Cal.2160を搭載。約80時間のパワーリザーブを備え、長時間にわたり安定した精度を維持します。ブレスレットはシーンに応じて簡単に交換可能で、ビジネスシーンからフォーマルな場面、さらにはリゾートスタイルまで自在に対応。旅先でも洗練された装いを演出したい方にふさわしい1本です。

さらに、本モデルはジュネーブ・シールの認証を取得しており、審美性だけでなく品質や耐久性にも確かな信頼が置けます。日常にラグジュアリーを取り入れたい方や、時計の美しさと技術的完成度の双方を楽しみたい方におすすめの逸品です。

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ヴァシュロン・コンスタンタンのトゥールビヨンモデルは進化を続けている


ヴァシュロン・コンスタンタンのトゥールビヨンモデルは、伝統と革新を併せ持つ存在として、常に進化を重ねています。圧倒的な芸術性や高い技術力は、時代を超えて多くの人の心を魅了し続けています。

また中古市場では、歴代の名作や希少な1本と巡り合える点も大きな魅力です。新品にはない風格やストーリーを感じながら、唯一無二の時計を日常に取り入れることで、人生に新たな彩りと満足感をもたらしてくれるでしょう。

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この記事の監修者

佐藤高雅(さとうたかまさ)
株式会社ジェムキャッスルゆきざき ECソリューション室副室長

1996年生まれ。高校在学中に煌びやかな高級腕時計やジュエリーに興味を持つ。
大学在学中に某日本メーカ時計正規店でアルバイトを経験し卒業後、店舗販売員として2019年ジェムキャッスルゆきざきに入社。
3年間販売員を経験した後、時計の知識や文章力を買われECソリューション室へ異動。
以後ゆきざきサイトの文章やブログ記事、デザイン関連を統轄しており、メディア広報室立ち上げ時にはYouTubeレギュラー出演やニュース番組、中国系SNSにも出演する。

初めて購入した腕時計は、23歳でブレゲのマリーン2。
婚約時計はペアでジャガールクルトのレベルソ。
ランゲ&ゾーネ ランゲ1を手に入れるものの、自分には早すぎたと手放す。
40歳になったら記念で購入予定(理想)
好きなブランドは、ジャガールクルト・ランゲ&ゾーネ・FPジュルヌ。時計業界歴7年。

■経歴
2019年 株式会社ジェムキャッスルゆきざき/新卒
2021年 メディア広報室/設立
2022年 ECソリューション室/副室長
■得意領域
WEBライター
高級腕時計全般
■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
ジュエリーコーディネーター




       
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